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「母恋人とキッシュを食べている」



拝啓、すずめ園さま

すずめちゃんこんにちわ!
昨日はひだりきき放送局、お疲れ様でした。
ゆっくりおしゃべりをする配信、立ち止まって眺めてみるとお互い色々と変わっていて、生きるってすごいな‥というよく分からない感情になって帰宅しました🕊あれから可愛いラジオのことをずっと調べています📻

ラジオといえば、山下達郎のサンデー・ソングブックを聴くことにハマっています!小さい頃に親の車でよく聞いていたのですが、あの頃と何ら変わっておらず、山下達郎ってすごいな‥と思います。お誕生日コーナーにハガキを送るのが最近の目標です✒️やってみよう


出雲がこしあんですずめがみそあん

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前回のすずめちゃんの自由律俳句は、挑戦的な表題句もあり、雨の日のコンクリートみたいな句もあり、総じて生活のスキマをのぞいた気持ちになりました。

・雨の窓ぽつり犬のあくび

これとっても好きです。急ですが、すずめちゃんは犬派でしょうか‥🐕わたしは犬も勿論好きなのですが、猫派のため猫の句がよく出来ます。犬という生物への信頼みたいなものが軽やかさの中に感じられて、もしかしてすずめちゃんは犬派‥?と思った一句です


・往信⇔気取らない味噌汁を振る舞う

読んだ瞬間切符のようだ‥🎫と思いました。すずめちゃんも触れていた通り、記号が入る句珍しい!と思ったのですが、すずめちゃんが作るとこうなるんだ‥と、とっても味わい深かったです。見たことのないコトバの並びなのに、どこか懐かしい気持ちのするような句ですね。“気取らない味噌汁”という言葉が個人的にとても好きで、この矢印の間には気取らないお味噌汁のような、飲み頃の体温の愛情が行き交っているように感じました。


・たんぽぽだけの花園だったさ

咲いているのがたんぽぽだけという、諦めとも取れるような、でもそこには確かに咲いている幸せがあるような、そんな魅力がたんぽぽにはある気がします。道端のたんぽぽ、見慣れているけれど無いと淋しいものランキング上位かもしれません。この句は「そういえばたんぽぽだけの花園だったさ」といつか思い返した時、言いたくなるような句ですね。少しキザな、語尾まで入って納得の句です🌼すてき



それではわたしも自由律俳句行きます🐮

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たぶん飲み込むべき牛タン

ドライブはレモン牛乳風味よ

↪︎

GWはひとり仙台へ行きました。好きな先輩や高校の卒業式以来の友人に会い、街の変わったところや変わってないところを見つけ、他愛ない話をしました。こんな風に普通に誰かへ会いに行く経験は初めてで、それなのにみんな迎え入れてくれ、交友の少ないわたしにも愛すべきともだちは居るんだなと、温かい気持ちになりました。
高速バスで仙台へ向かう時、栃木のSAでレモン牛乳を買いました。高校時代東京へ向かう時、上りの高速でレモン牛乳を買った記憶があって、今からわたしは反対方向へ向かうんだと感慨深い気持ちになりました。東京に家のあるわたし、レモン牛乳は旅の味がして、バスだけどドライブのような天気で、とっても気持ちよかったです。
牛タンも食べました。仙台の人はやっぱり牛タンをそんなに食べないらしく、観光で友人が来た時に連れて行くそうです。牛タンは塩味のやつ、柔らかくて飲み込んだら終わっちゃうから、ずうっとほっぺのところで甘噛みしていました。

いつでも思い出せるように、特別な記憶をこの二句に閉じ込めておきます。




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愛の齟齬「これは幻ですか?」

まぶいね濡らしたブルージーンズ

髪を切ってからジーンズにハマっています。ショートカットがジーンズなんて履いたら広末涼子になっちゃうじゃん‥と思っていたけどやっぱり履きたくなっちゃって、最近は九十年代歌姫の気持ちでヘルシーな恰好をしちゃいます。えへへ。高校生の時に履けていたスキニージーンズを履いたら、まだ履けて嬉しかったです。



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背中だけ夢に見る

優しい海を馬鹿にしないで

好きも取り分けた分だけ減りました

かき氷始めるべきタイミング

今だ!



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クレープ・ホコ天・自由の女神顔

マナコくすぐる薄着

サヨナラと言った奥歯が痛い



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母恋人とキッシュを食べている


↪︎

母の日は、母親の誕生日でした。母はかっこよく、海原のように優しくって、いつでも勝てない存在だなと思わせてくれます。散々困らせてきたのに、電話をかけると普段通り話してくれて、わたしの憧れです。そんな母が、一つ歳をとりました。

わたしは東京で暮らしているため、母にもなかなか会えません。この三年で会えたのは数回、毎日食べていたごはんが実家の味にすり替わって、実家のとは違う匂いの洗剤で洗濯をして、仕送りにいつも入れてくれるボディークリームだけ、実家とおんなじ匂いのを使っています。ラベンダーのボディクリームが廃盤になってしまったら、わたしは何を支えに母を感じればいいのだろうと、肌がいい匂いになるたびに思います。電話するといつも泣いてしまうから頻繁に電話もしないし、そういえば涙脆いのは母譲りだなと思って、それは嬉しくって、泣いちゃったとき思い出せばいいのかな、と今考えました。

母の誕生日から二日後、電話をしました。兄が実家を離れて、いま母は父と暮らしています。わたしと似ている父親は音楽が好きで、そのくせ秘密っぽい人で、母のことがすごく好きです。父親はツイてないタイプで、大切な時にトホホなことをよく起こします。今年の母の誕生日もそうだったらしく、お母さんが運いい人でよかったねえ、と思いました。母が父と食事に行った写真が送られてきて、サプライズのケーキが凄かったの!と電話越しに嬉しそうに言っていました。

母は最近お取り寄せにハマっているようで、キッシュなんて、わたしすらあまり食べたことのないものを食べているそうです。キッシュ、美味しいんだよ!と言っていました。その様子を聞いていると、母と父は恋人なんだと思って、うれしくってまた泣きそうになりました。わたしたちが生まれる前の両親は、キャンプをしたり山下達郎のライブに行ったり、洋食屋にビーフシチューを食べに行ったりしていた、といっていたので、これからもそんな風になるといいなあと思います。お誕生日おめでとう!


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あんまりメモしておらず、写真のフォルダを見返しながら作った句が多かったです。仙台へ行ったり、髪を切ったり、母の誕生日があったり、そんな日々でした。いい風が吹いている気がしています🌬

文フリがもうすぐなのに、思いつかなくてずうっと考えています。間に合うのかな‥間に合いますように‥わたしはエッセイと短歌を作っている最中です。

追いつかなきゃいけないのにアクセルの踏み方が分からない日を過ごしすぎてるので、早くすずめちゃんに追いつけるよう頑張りたいです‥!すずめちゃんの新作を楽しみに、わたしも頑張ろうと思います。

それではまたね〜すずめちゃん𓅮

にっきより

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📚文学フリマ東京出店のおしらせ📚

5月29日開催の文学フリマ東京に、作家で俳人のせきしろさんとの合同サークル「ひだりききクラブとせきしろ」として出店いたします!
当日は自由律俳句集や個人ZINE(既刊・新作)を販売予定です。ひだりききクラブの作品をたくさんの人に直接お届けできたらいいなと思っております!広まりたいです!!
入場無料ですので、どうぞお散歩がてら お気軽にお越しくださいませ💌

ブース番号【チ-25〜26】でお待ちしております

日時:5月29日(日) 12:00〜17:00
会場:東京流通センター 第一展示場
ブース番号:【チ-25〜26】
入場無料 🆓

会場案内図(ブース位置)
https://bunfree.net/wp-content/uploads/2022/05/A3_OL_tokyo34_visitor_map.pdf

〈詳細こちら〉


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次の更新は5月18日 すずめちゃんの番です🐕

『ひだりききクラブ』プロフィール

出雲にっき、すずめ園による自由律俳句ユニット。毎週水曜日にnoteにて自由律俳句の交換日記、「 #ひだりききクラブの自由律俳句交換日記 」を更新している。

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