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ハキリアリ バート・ヘルドブラー/エドワード・O・ウィルソン

ハキリアリを知っていますか?
葉っぱを運んで菌を栽培するあの"アリ"です
ハキリアリの働きアリは女王の世話、菌園の世話、葉を切り運ぶ係、巣の防衛をする係など分業していることを知らない方は多いのではないでしょうか
私も葉を使って菌を栽培するアリ程度にしか知りませんでした

虫なんて気持ち悪くて嫌いだけど、”読み物”としてとてもおもしろい本
ハキリアリの研究者が書いている本なので内容は読んでいけばいくほど深くなっていくのに、翻訳のおかげか難しい業界用語のような言葉も少なく、あっても順序よく説明されているので理解できます

ハキリアリの分業について
ハキリアリの分業は種類によって仕事の分け方は変わる、アリはどのようにして自分たちの業務を分けているのか
アリは体格差によって分業を行っており菌の世話は0.7mmほどの頭の小さなものから巣を防衛するアリの頭は5mmと同じコロニー内で7倍以上もの差がある
しかしその対格差も縮尺はほぼ同じ、である

ハキリアリの栽培している菌について
ハキリアリが栽培し食用としている菌は他の菌の侵入や寄生を受けやすい
しかしアリから他の菌の成長を妨げる物質を出すなどただ栽培しているだけではなく共生が成立している
しかしそれでも菌に寄生するエスコボプシスという菌種に対して、アリの表皮に住む放線菌がこのエスコボプシスに対して成長を妨げる成分を出す
見た目にはアリと菌の相互関係だが単純な栽培され食べられるだけの関係ではなかった

特に印象的だったことをおおまかにまとめたけど、まったくの初心者知識ゼロの人間も読み進めていくうちにより深い疑問へよりハキリアリがいかに不思議な生き物なのか分かる

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