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変態的美術館 第四話



※前回の続きになっております。






私は健一にもたれながら歩き
お店を出ようとしたその時



『いらっしゃーい』

という声とともに

ドアが開いた。

そこにいたのは日中美術館で会った

彼が居た。


『あっ!』

お互いびっくりした顔で見合わせた。


そして無意識に私は健一から離れた。





『ほんと僕達、偶然が凄いですね。笑』


あたしもこんな事あるのかという思いで
その言葉に何度もうなずいた。


美術館の彼は女性を連れいて


(なんだ、彼女いるんだ、、)


私はとてもショックを受けた。


さっきオーナーの佐々木さんと

彼の話をしていた時、

勝手に自分の中で盛り上がり
もう運命だと思ってこれからの発展を

楽しみにしていたから
余計そのショックは大きかった。



『誰?知り合い?』

健一の声で はっ!となり

 「あ、うん。
 今日美術館でお会いしてその時に
 オペラグラスをお借りしたの。

 ...

 あ!オペラグラスありがとうございました。
 これ、、お返ししますねっ!」



私は健一に話している事を忘れ
思い出した様に彼にオペラグラスを渡そうとした。


『あぁ、ありがとうございます』
と彼は受け取った。


その行為に彼の隣に居た女はあまり驚いてない様子だった。

(もしかしたら今日の出来事を話していたのかなぁ)


健一はその行為をあまりいい顔では見て無かった。



はぁ
男といる姿を見られたくなかった、。
ましてや付き合ってもいないセフレの様な男と。


健一が
『それじゃあ僕たちはこれで失礼します』

と言った瞬間



彼が



『よかったら四人で少し飲みませんか?』

と言った。



なんで?
あなた彼女と一緒にいるじゃない。

デートじゃないの?



そう思った時

彼の横にいた女性が

『そうね!楽しそう』


と言ってきた。

わたしはもうすでに飲んでいる。

酔っ払っているし、
セフレの健一
運命を感じて好きになっている彼
彼の彼女であろう女。


カオスになりそうな予感しかしなかったが
彼にまた会えた事が嬉しいし
私は酔ってる。
なんでもありみたいな気持ちになってるし


彼は横に女性がいるけど
このチャンスを逃したくないと思い


「健一、どう?」

健一のその目は帰りたそうだったが口では

『まぁ、、いいよ』

と返事をしたので




彼が、

『佐々木さん、四人で飲む事になったから
 テーブル、いい?』


佐々木は目を丸くして


『あぁ、どこでもお好きにどうぞ。』

と優しい笑顔で言った。


そうして私達はお洒落にライトアップされたテラスに
近い窓際のテーブルを選び席についた。






To be continue...








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