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朝の連続短編小説「ひこぼしくん」⑨ 7/2
もうすぐ、七夕ですね✨(七夕まで残り6日)
気付けば、七夕まで残り6日しかなくて、イメージしていた終わらせ方ができないと焦っている、理生です😅おはようございます!!
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朝の連続短編小説「ひこぼしくん」⑨
ハムスターの大助さん🐹と花子🐄が付き合ってから、1週間が経過した。
あれから、おりひめさんは仕事が忙しいようで、オレはおりひめさんに全く会うことができずにいた。
「ひこぼし~!!ひまわりの種が足らんぞ~」
大助さんは、なぜかオレの家…花子の部屋に居着いて、毎日、イチャイチャしている。正直、ちょっとどころか、だいぶ腹が立つ。
オレと大助さんは、花子の部屋(厩舎)にいる。
「大助さん、ひまわりの種、食べ過ぎですよ。太っちゃいますよ」
「もう、ええねん。ええねや~。うちらは、愛に満たされとるから、お腹が空くんや~。あ、花子の草もよろしく頼むで!!」
大助さんは、もう花子のことを呼び捨てである。ちなみに、オレのこともいつの間にか呼び捨てである。オレは、家主なのか。執事なのか。奴隷なのか。下僕なのか、もうよく分からない。
ちなみに、ミモザさんの旦那様は、ハムスターを可愛がりすぎて、ひまわりの種を与えすぎてしまい健康を害してしまったらしい。ちなみに、ミモザさんも旦那様から色々、美味しいものを与えられている。ミモザさんの御身体が心配ではあるが、おりひめさんに怒られないためにも、大助さんのひまわりの種は減らしている。
***
”いつも大ちゃんがご迷惑をおかけしてすみません”
おりひめさんから、メッセージが届く。このメッセージのためだけに、オレは大助さんを飼っていると言っても過言ではない。
”いえいえ、大助さんは元気ですよ。お忙しいと思いますけれど、お体気を付けてくださいね”
休みの日程とか、聞きたいのだが、どうにもこうにも、オレにはそんな勇気がない。休みの日ぐらいは、ゆっくり休みたいだろうとも思うし。
すると、おりひめさんから返信がきた。
”ようやく、大量受注いただいたTシャツの出荷も終わりますので、今週の土曜日、お休みいただけそうなんですよ。”
「おりひめさんから、休日の連絡キターーーーーー!!」決して、目薬の宣伝ではない。古い??
「おりひめ、土曜日休みなんやな?」
横で、ひまわりの種をほおばりながら、大助さんはオレのスマホを見て言った。
「でも、せっかくの休みなので、家でゆっくりしてもらうのがいいですよね」
「お前は、アホかー!!」
大助さんの口の中でかみ砕かれた種がスマホの画面に降り注ぐ。
「せっかくの休みなんや、デートに誘え!」
「いや、でも、もし断られたら…それに、久しぶりの休みの日はゆっくりしたいだろうし…」
「お前は、ほんま女心っちゅうもんを分かってへんのやな、な、花子」
横で花子が「もー💖」と言っている。何を言っているのか、オレには分からないが、誘わないといけない雰囲気になってきた💦
「おりひめは、デートに誘われても断らん。断るんやったら、ガストで会った後に連絡取ってないわ」
「そういうもんなんですか?だって、花子に会いたいって言ったのは、大助さんですよね?」
「まあ、うちが花子のかわいい姿に一目惚れしてしまったからっちゅうんはあるんやけどな。でも、それだけやったら、わざわざ自分の休みの日を連絡してくることはないんやで。
興味なかったら、『ごめんなさい、わたし、やりたいこと色々あってぇ、休日は忙しくてぇ~、カラーとかネイルとかマツパー(まつ毛パーマ)とかの予約入れてててぇ~。次の予定は、いつ空けれるのか分かんないんです~、あはっ💕』とか言って、断ってくるもんや」
自分磨き!!
それは、女性が興味の無い男性に忙しさをアピールできる恰好の理由である。休日は、自分磨き忙しいアピールをすることで、男性からの誘いを事前にシャットアウトできる魔法の言葉なのである。
男性諸君!もし、意中の女性から自分磨きに忙しいと言われたら、泣きながら夕陽に向って走ろう!!
決して、LINEでいつまでも女性に長文を送ってはいけない!!
「何してる?」
寝てたわ!!バカ野郎!!
と思われる🤣
この書き出し、個人的にめちゃくちゃスキ!! by 理生
***
「デートに誘うって、どこ誘えばええんか分からん」
オレは頭を抱えて、その場に座りこんだ。
「ま、別にどこでもええやろ。あ、そうや、うちと花子も一緒にデート行ったるわ。自分、話が続かんやろ」
大阪弁の喋り言葉で自分と言った時は、相手の事を指す。
そう言って、大助さんは花子にどこに行きたいのか聞いているようだった。
「うちの花子が、マイバに行きたいらしいわ」
「マイバって、あの、マイトンスタジオジャパンですか??」
マイトンスタジオジャパン、それは、大阪にある「ひらぱー」(枚方パーク)に次ぐ規模の大きいテーマパークである。
最近は、外国人の方が多くて、本当にマイトン化(ユニバーサル化)しているのだ。
もし「枚方パーク」を万が一、ご存知無い方がおられたら、すぐにネットで検索されることをおススメする。ディズニーワールドに次ぐ、日本で有名なテーマパークであると筆者は信じている。ちなみに最寄り駅は、京阪電車の「枚方公園」駅である。
え?「枚方」が読めないって??信じられないっす!!
「牛、入園できんの??」
「もー👿」
花子が横で、睨みつけてきた。
いや、無理でしょ。さすがに、牛は入園お断りやろ!!
「じゃあ、マイバに電話するから、スマホ!」
大助さんは、オレの持っているスマホで電話番号を入力して発信した。マイバの電話番号をなぜ知っている??
「あー、チケット取りたいんやけど。うん、うん。大人2枚とハムスター1枚と牛1枚。今週の土曜日やで。え、ネットで取れるって?そんなめんどいことでけへんわ。関西人、わざわざネットで取らんやろ、チケット。この電話でええやん!うん、ほんじゃあ、この電話でええねんな。ほな、当日、ゲート行きますわ。はいはい、おおきに、おおきに」
プープープー。大助さんは、電話を切った。
「チケット取れたわ。ほな、おりひめに言うといて。ダブルデートっちゅうやつや」
ほんまに??ハムスターは入れそうやけど、牛は入園可能なん??と思ったが、大助さんが強引にチケットを取ってしまったため、オレはおりひめさんにメッセージを返した。
”今週、土曜日お休みなんですね。あの、もし良かったら、マイバに行きませんか?花子がマイバに行きたいらしくて。大助さんも一緒に来られるので、せっかくのお休みのところすみませんが、いかがでしょうか?”
花子の上に乗りながら、大助さんは「長ったらしい内容やな!そんなん、メッセージで送らんと電話したらええやんけ」と言って、残っているひまわりの種を口に入れた。
おりひめさんからは、”チケットありがとうございます。マイバ、前から行きたかったんです。楽しみにしてますね”と、すぐにスマホに返信がきた。
七夕までに終われるのか??ちょっと、残りの話数が心配になってきました。続く。
※皆様の記事を物語中に勝手に使用させて頂いており申し訳ございません。
ご不快の場合、即刻記事修正致しますので、ご指摘ください🙇
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乞うご期待!!
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