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【読書記録】20代で得た知見/F を読んで"なんか嫌"だと思ったことを分析してみた



インスタのストーリーにちらっと書いたけど
友達と話していてこの本を通して思った感覚が面白かったから残しておこうと思う。


数ページ読んで思ったのは、
"なんだこの人?なんか偉そう""鼻につくなあ"
と言う気持ち。


合わないから、って理由で
読むのをやめようとしたけど、
嫌だな・合わないかもと思う点を分析する視点で読んでみた。

(世界一謎で退屈な映画を見たことがあるんだけど、それを見たからこそ、私はこの話が嫌いなんだ、つまらないと思うんだと分かったことがあって。嫌い、つまらないを追求するのは楽しいことだと思ってる)



結論から言えば2つある。
1つ目は筆者の話の根拠をどこに置いているかという点。
2つ目は素性について。





1つ目
話の根拠について
文章の構成は、
筆者が経験したことと、
他人から聞いたことをもとに展開していくので、他人から聞いた話ってどの程度の根拠があるの?と思ってしまった。

「ふうん、聞いただけじゃんか」
と心で返事する天邪鬼・私が現れる。



「まあでもそれは、ってAさんが言ってたからね(ってことを僕は言ってない)」って言えてしまうからその点は叩かれた時の保険かけているような点も好みじゃなかった。


人から聞いた話って、"盛られ"てたり、話し手の主観が加わるので私は100%信じることができない、と思っている。

あそこのパン、調理場めちゃくちゃ汚いからカビとか生えてるらしいよ、と言われ、他人にもカビ生えてるからやめなよ、って言うみたいな感じ。
実際は知らないし売る人にも作る人にも聞いてないのにあなたがそれを言う資格ありますか?って話。


逆に私は、自分で、目で見て感じたことを1番の判断材料にしたいんだなと思った。


もちろん、人から聞いた話だって正しいこともあるけど、その点を理解した上で、自分に落とし込む。それから人に伝えるかどうかは、私次第だしあなた次第だと思ってる。


でもたまに図星すぎて心臓刺された気持ちにさせられる知見もあるので要注意。(笑)
「アッソウデスネ、ソノトオリ」という私も現れる。

(だってね、読み進めていったら嫌だな、嫌いだなと思うことこそ突き詰めなさいって書いてあってギグッとしたんだもん。)



2つ目。
素性について。

まず私は、筆者の名前も素性も分からずに買った。
理由はタイトルと装丁に惹かれたから。
20代ラストイヤーの独身会社員は、20代で得なければならなかったことたくさんあったのではと焦らされるタイトルだった。

本屋で買うメリットは見た目や直感で買える点だと思う。

そう言った意味では作り手の戦略通りだと思う。あっぱれ。この時代に装丁に凝ったこんな分厚い本作れるの羨ましいし、きっと狙った以外の層にも届くのだろう。


話を戻して、そんな筆者の素性が分からないというのが"なんか嫌"ポイントだ。

結論から言うと、どこぞの誰かとも分からない人から言われるとあんまり響かないってこと
(実際筆者のFさんは1989年兵庫生まれの新宿在住の男。としか分からない)


これは、自分でもびっくりしたけど、無意識のうちにバイアスをかけていた。

これが松下幸之助氏や稲盛和夫氏、スティーブジョブス氏だったらどうだろう?

もしかしたら素直に読んでいたかもしれない。
何かを成し遂げたかも、何をしたかも知らない人の話だと鼻につくんだ、と思った自分にもショックだった。

知らず知らずのうちに自分が先入観(バイアス)で固められていたことに気づいた。


これは、嫌だ・好きじゃないという気持ちに向き合わなければ分からなかったこと。
知らず知らずのうちに、出会う人に職業・年齢・経験のバイアスをかけていて、聞けた話も聞けなかったり、アドバイスを受け入れられなくなっていたかもしれない。反省した。。

世の中にも嫌なこと、嫌いなことってあるけれどなんでそれが嫌いなんだろう?って考えてみると新しい発見がある。
拒絶するのではなく分析すると落とし込めることもある。
上手く付き合っていくコツかも知れない。


最後に。

20代で得た知見に関してはビジネス書でも新書でも指南書でもなく、文学的作品の面が大きいと思う。

普通に生きててここまで人から話を聞き出せることも無いし(事実はどうであれ)面白おかしく文章にすることができるのが羨ましいし妬ましい。純粋に凄い。
ここまで書けるのは筆者の言葉を借りると「文学の領域」のような気がする。


文学だな、って思うと今度はすんなり受け入れてて、なんて自分は都合がいいんだろうかと呆れた。
でも一冊の本にする苦労なんてとてつもないことだから生理的に無理、とか、なんか嫌、という言葉では片付けたくなかった。

だからこうして分析して、自分の思考の癖も見つけられたのでとてもいい一冊だった!


ただし、あ〜んなに長いスピーチを結婚式で言われても新婦友人はなげぇなあ。あなたが主役じゃ無いんだよな。としか思わないかな。

(とかいう私も友達の結婚式の電報を文字いっぱい打つ人だったわ…同族嫌悪か…)


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