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夏だけ演劇人だった頃

社会人からになってからの夏は、
海でもなく山でもなく、芝居の稽古にばかり行っていた。

アマチュアの演劇祭に出るために、毎年6~9月まで週末は稽古でびっしり。
茹だるような暑さの中、駅から徒歩12分の区民館へ赴いて、女ばかりで芝居三昧。
公演は毎年9月の連休に一度きり。
その一度の為に毎週末声を張り、舞台を走り、踊り、衣装や小道具を揃え。
稽古後はファミレスで打ち合わせと言う名の単なるお喋りに興じ。

クーラーの効いてる場所ではあったけど、暑かった。熱かった。

毎夏これでは、彼氏なんてできないねー!! なんて笑っていたけど、

旗揚げから10年。

関わったほとんどのメンバーは結婚し、座長を含め3人が子持ちの母となり。
今年は芝居の無い夏、3年目。

芝居漬けだった数多の夏を懐かしく思いながら、
いつか親になった彼女らやその子どもらと、共に舞台に立つ夢を見ている。

そこに私の子どもも、いたら良いな!


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