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【ネタバレあり】『オブラ・ディン号の帰還』に見る“気づき”の在り方【クリア後考察&感想】

はじめに

 こちらは謎解きアドベンチャーゲーム『Return of the Obra Dinn(オブラ・ディン号の帰還)』のクリア済み感想&考察です。未プレイの方は、【ネタバレ無し感想&布教用記事】をご覧いただければ幸いです。

以下、ネタバレあり考察感想

 ※ゲームの性質上、ネタバレを読むと楽しさが著しく損なわれる可能性があります。ご留意ください。

クリアしての感想

本当に面白かった!!!!
これに尽きます。
 まさに『記憶を消してもう一度やりたいゲーム』。『逆転裁判1~3』や、『ダンガンロンパ1.2』をやった時と似たような感覚に襲われました。と同時に、「もうこの感動は味わえないんだな」という寂しさと、「これからやる人がうらやましい」という感情も沸き上がりました。
 こいつとこいつは一緒に酒飲んでるから仲がいい。職務が一緒なのかな…とか、アイツはあの国の出身だからこういう格好をしているのかな…とか、自分で気づき、自分の力で考えるのが楽しいゲームでした。
 初見の感動に勝るものなし。自分の足(?)で得た情報がパズルのようにハマっていく快感。まさにゲームならではの体験を味わわせて頂きました。

 調べれば調べるほど、時代考証がしっかりなされていたゲームであることにも気が付きました。(甲板員の数が足りなさそうなのはゲームとしてのご愛敬として)

魅力的な登場人物たち

 60名もの登場人物がおり、一つ一つの情報はわずかであるにもかかわらず、個々人の生き様が感じられる丁寧な描写に感心してしまいました。熱がある内に、彼らについて書き留めておきたいと思います。

01 ロバート・ウィッテレル 船長
 色んな意味で船の進路を決定づけてしまった男。個人的には災難だったな、という印象。最初に目撃する事になる船長による連続殺人→自殺の流れのインパクトが強すぎるが、その後語られるオブラ・ディン号に襲い掛かる災難に対しての彼の立ち居振る舞いは、船長としての責任感や行動力を十二分に感じられるものでした。ヘンリーたちのボートの出航を許可したのは英断。
 そういえば昔のイギリスでは自殺は罪だったそうで、エンディングで閲覧できる損害査定書において遺産を没収されているのはそれも関係しているらしい(参考)。部下は反乱し、怪物に攻め込まれ、奥さんは死に、最後は自殺…。つらい。

02 ウィリアム・ホスカット 一等航海士
 ほとんどのプレイヤーが一番初めに目にする遺体の主。友人であり家族(妹の夫)でもある船長とのちょっとしたすれ違いで死んでしまった男。士官候補生への励ましや、様々な戦いに於いても前線に出てリーダーシップを発揮していたので、良い上司だったんじゃないかな…。

03 エドワード・ニコルズ 二等航海士
 ビビりなくせに強欲なカス。こいつのせいで人が死にすぎ。なんでこんなやつが二等航海士なんだ。ゴマすりが上手くて昇進してきたんだろうか?

04 マーティン・ペロット 三等航海士
 ゲーム中、最後まで消息が分からなかった内の一人。彼の判断のおかげでオブラ・ディン号は還ってきた(のだろう)。巨大イカとの戦いでは前線に出ていたし、ウィリアム・ホスカット 一等航海士と同じく良い上司だった感がある。

05 ジョン・デービーズ 四等航海士
 勘違いでブレナンに殺されちゃった人。スケッチではほかの公開使途別のところにいるからちょっと推理が不安になった覚えがある。個人的にはこの人が掌砲手を撃ち殺しているシーンが一番直接的にグロいと思った。

06 アルフレッド・クレスティル 甲板長
 熱い男。甲板手のチャールズを「フランス野郎」と言ってはいたが、確かな絆を感じるシーンは胸が熱くなる。時代背景を考えると、オブラ・ディン号の出航(1803年)の直前までフランスとオーストリアは戦争していたんですよね。ナポレオンの「フランス革命戦争」が1792年~1802年なので。そん中でもオーストリア人の甲板長とフランス人の甲板手は仕事仲間として、悪態付きながらも上手くやっていたのではないでしょうか。

07 チャールズ・マイナー 甲板手
 明確な死亡シーンが描かれていないんですよね。フランス国籍と甲板長を助けようとしているシーンなどから身元が分かり、彼を助けるために死んだことがわかるという。上述の甲板長との絆に気が付いた時の感動たるや。死に方は壮絶っぽい。八つ裂きって。
 余談ですが、彼が着ているマリンボーダーはフランス発祥なので、そこでも判別できるらしい。へ~!

08 ヘンリー・エバンズ 船医
 貴重な生存者。手記の主。猿を殺していることからも、懐中時計の仕組みを熟知していたみたいですね。病が悪化し、エンディング時点では亡くなっている模様。
 私のゲーム中ではこいつの安否に最後まで手間取ってしまった。あらすじにヒントがあるのは脱出ゲームの鉄則だというのに…。反省。

調査がすべて完了していると安らかに死ねるが、

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調査未完了EDではめっちゃショックを受けて死んでいる。かわいそう。

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 ちなみにインド人たちが病気になった時に「結核ではないが肺病」という診断をしているが、調べてみると同じ意味っぽい。「結核」と言うと不安が広がるので、「肺病」というボカした表現を使うこともあったとか。 
 また、作中に登場する『アヘンチンキ』は名前の通り麻薬のアヘンが含まれているもので、病気を治すためではなく、主に鎮痛剤として使われていたようです。結核菌の発見は1882年ですので、オブラ・ディン号の時代の結核は文字通り『死の病』だったんですね。

 19 世紀初頭には年間 5000 万人が肺結核を患い、700 万人が死亡したと言われています。有効な治療法がなかった当時、患者は山奥の施設やアフリカなど暖かいところに隔離されました。(参考

とのことで、ヘンリー医師の死亡理由は結核だったんじゃないですかね。なんで4年経ってもモロッコにいるの?と思ったので調べてみたのですが、彼は結核に侵され、モロッコに隔離されていたのかもしれません。

09 ジェームズ・ウォレス 船医助手
 クッソ態度がデカい助手。死亡者が相次いだ船なので、彼の姿はよく見かけました。最後は首ちょんぱされててムゴイ。

10 ウィンストン・スミス 船匠
 助手の仇を取って蟹の怪物と相討ちになった熱い男2。出身はアメリカ。イギリスから独立した後のアメリカからわざわざこの船に乗りに来たのだろうか?ここら辺の時代背景はわかりませんでした。詳しい人教えてください。。

11 マーカス・ギブズ 船匠助手
 蟹の怪物に手斧をぶん投げたけど返り討ちにあった人。船匠のことを「親方!」って呼んでるし、付き合いは長そう。アメリカから一緒に来たのだろうか。
 私のゲーム序盤の推理ではずっと親方と逆だと思ってた。。

12 トーマス・セフトン 料理人
 結構間抜けな死に方した人。「フライにするぞ」っていって人魚にビンタされて死ぬのは浮かばれない…。

13 エーミル・オファレル 家畜番
 エプロンしているからこっちが料理人かと思っていた。よく見たら牛を殺すときはこの人が主導しているし、エプロンは必須な職業なんですね。

14 クリスチャン・ウォルフ 掌砲長
 出身はオーストリア。最期は大砲で上半身吹き飛ばされて死亡。エグい。ちなみに犯人は怪物でもアクバルでもOKとのこと。私はアクバルを選択していた。

15 オーラス・ヴィアテル 掌砲手
 出身はポーランド。前述の掌砲長の出身地であるオーストリアとは、当時あまりいい関係ではなかったはず。でもこの二人も甲板長達のように上手いことやっていたようではある。
 割と好戦的だったのか、反乱を起こそうとして失敗している。死亡シーンはエグい。

16 ダンカン・マッケイ 事務長
 結構最後の方まで確定できなかったが、怪物から逃げて事務長室に引きこもっている場面で特定。まあ裏方だし、仕方がないのかもしれない。
 生き残ったのかと思ったが、実はイカの怪物に船ごと吹っ飛ばされて死んでいた。死因の特定にも時間がかかった人物。

17 フィンリー・ドルトン 操舵手
 スケッチで舵を持っていることから特定。特徴的なシーンはあまりなかった気がする。

18 エドワード・スプラット 画家
 スケッチに顔が描かれていない唯一の人物。写真技術が飛躍的に進歩した(ダゲレオタイプ(銀板写真)の発明された)のが1839年なので、1803年出航のオブラ・ディン号の様子を記録し、伝えるために彼は重要な役割を持っていたんだと思います。
 私は気が付けなかったのだが、wikiによるとどうやら彼は脱糞中にイカの怪物に襲われて死亡した模様。よく見るとズボンを下ろしているらしい。当時の船には士官用のトイレしかなく、それ以外の船員は直接船外に用を足していたとのこと。なるほど~。

19 アビゲイル・ホスカット・ウィッテレル 乗客
 船長の奥さんで一等航海士の妹。この人の死は船長にとってだいぶショックだったようですね。遺体は客室に安置されており、その近くで船長は自殺した。船長の自殺シーンでは彼女が安らかに眠っている様子を見ることが出来、胸が痛む。

20 ヌーツィオ・パスクア 乗客
 スケッチでは陽気にバイオリンを弾いていたイタリア人。タイミング悪く二等航海士のニコルズに出会ってしまったから殺されてしまった不憫な人。
 きちんと見返すとニコルズの事を「シニョール」とか言ってるから、イタリア人ってわかるんですね。

21 エミリー・ジャクソン 乗客
 射撃クソうまオバサン。貴重な生存者その2(だけどエンディング時モロッコにいるので船医同様体調は良くないかも)。私はジェーン・バード嬢との二択を勘で当ててしまった。こっちの方がオバサンっぽいしな…と思って。
 wikiに「指輪をしている女性は既婚者。ジェーン嬢の『嬢』は『Miss』の訳だと考えられるので未婚。なので既婚がエミリー。」という記載を見かけて、なるほど~~~!!!となった。

22 ジェーン・バード嬢 乗客
 貴重な生存者3。エンディングに出てくる手紙は彼女が書いている。彼女は脱出シーンで何か手に持っているが、

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これって最後に主人公の下に送られてくる猿の手なのでは?とか思ったり。

23 リム・ブンラン 乗客
 フォルモサの王族らしい。中国語を話しているので中華系の国なのかなーと思ってはいたが、『フォルモサ』は台湾の別称らしい。これはポルトガル語の「Ilha Formosa(イーリャ・フォルモーザ=美しい島)」が由来とのこと。フォルモサ族の秘宝については後述。

24 シア・イトベン 乗客
 フォルモサ組。愛称は『ベン』。ベンって誰だよ!とは思ったが、他に当てはまる人がいなかったので助かった。服装も特徴的だし、ありがたい。
 最期まで姫様を呼んでいるのが切ない。ちなみに死亡理由は毒でも感電でも焼死でもOKらしい。

25 タン・チョウ 乗客
 フォルモサ組。怒りの復讐者。そりゃあ姫様攫われて、さらった奴だけのうのうと帰ってきて姫と側近が死んでたらブチギレるわな。

26 ラウ・ホクセン 乗客
 フォルモサ組。無実の罪を着せられちゃった可哀想な人。なんで自白したんだろう。ネットを見ると、①姫様に危害が及ぶと脅された②そもそも翻訳を捻じ曲げられた の2通りの解釈がある模様。どちらでも納得はいく。

27 ズンギ・サーティ 司厨手
 インド出身。肌が黒めなので、それで判断できなくはない。しかしこの人の死因はトップクラスに迷った。ずっと怪物のトゲで死んだものだと思っていた。かなり慎重に観察しないと見抜けなかった…。

28 フィリップ・ダール 船長付き司厨手
 スウェーデン出身。最後まで安否不明だったうちの一人。最期ににつぶやいた「herre min gud」はスウェーデン語での「オーマイゴッド」のようですね。20年も船長に仕えていながら、貝殻の魔力には抗えなかったのか…
 フォルモサ組を除けば、誰よりも怪物のことを恐れていた人物。北欧神話に登場する怪物の存在を知っていたからこそ、恐れおののいたのかもしれません。 北欧神話については後述します。

29 ポール・モス 一等航海士付き司厨手
 脱出ギリギリで殺されてしまった印象。司厨手たちは服装がお揃いで分かりやすい部類だったかと。

30 サミュエル・ギャリガン 二等航海士付き司厨手
 上司が無能だったのが運の尽き。地味に死因が難しかった。

31 ロデリック・アンダーセン 三等航海士付き司厨手
 三等航海士と食事しようとしているので特定が簡単でした。特にいいところなく大砲に潰されて死んだイメージ。

32 デービー・ジェームズ 四等航海士付き司厨手
 貴重な生存者その4。wikiだと「彼が脱出を許された理由は若かったから?」などと議論されていました。確かに幼い印象は受けますね。

33 ピーター・ミルロイ 士官候補生
 士官候補生3人は仲良しだったんでしょうね。よく3人で一緒に写っていてほほえましい。ピーターはイカとの闘い中に爆死。しんどい。

34 トーマス・ランケ 士官候補生
 一番臆病だった士官候補生。基本的に戦いの中では後ろの方にいる印象。士官候補生の中で唯一人間に殺された人。「ピーターのおふくろさんに…伝えて…僕は…ピーターを…助けようとした…」という最期の言葉が悲しい。

35 チャールズ・ハーシュティク 士官候補生
 牧場育ちじゃない方の士官候補生。燃えながらも蟹の怪物にしがみつき、壮絶な死を遂げる。燃えているチャールズにトーマスが水をかけているシーンも悲しい。。

36 オミッド・グール 檣楼員
 ペルシャ出身。檣楼員の中では服装や武器のおかげで氏名の特定しやすい人物。一方で、死因の特定が結構難しかった。

37 ティモシー・ブーテメント 檣楼員
 こいつは死因がわかりやすいが氏名の特定に手こずったパターン。入れ墨で特定がしやすくなるんですね。あと、ちゃんと足にロープが絡まる描写がある。細かい。

38 リ・ハン、39 ジャン・ジエ、40 ホン・リ、41 リー・ウェイ 檣楼員
 中国出身4人組。こいつらの特定が本当に嫌だった。今でも自信がない。どうやら靴の色が違うらしい。。どうやって当てたのか覚えていない。

42 ニコラス・ボッテリル 檣楼員
 数少ない「●●がやられた!」と、名前を呼んでもらえる人物。助かる。

43 マバ 檣楼員
 ニューギニア出身。入れ墨が特徴的。いかに真っ二つにされてしまう人。死に方のインパクト大。ルイスと仲良かったのかな、とかの妄想がはかどる。

44 ルイス・ウォーカー 檣楼員
 戦いの最中にマバの遺体を運んでいるのが印象的で泣ける。多分仲が良かったんでしょう。
 檣楼員だからか、最後の船長との戦いでも身軽さを披露する。船長に一太刀浴びせるも、返り討ちにあって死亡。

45 レオニード・ボルコフ 檣楼員 46 アラルクス・ニキシン 47 アレクセイ・トポロフ 甲板員
 ロシア3人衆。ロシア語の会話があるので絞り込める。あとは檣楼員かどうかなどで判断しました。結構手間取ったかも。

48 ネイサン・ピーターズ 甲板員
 弟の方。ギリギリで脱出できなかった男。もったいない。
 
49 ラーズ・リンデ 甲板員
 デンマーク出身。『デンマーク野郎』と呼ばれるので特定しやすかった。でもあれは事故だと思うんですよ…。

50 ジョン・ネープルズ 甲板員
 ダールが錯乱したせいで殺されちゃった人。何も悪くないのに。可哀想。

51 レンフレッド・ラージューブ  52 アブラハム・アクバル 53 ウィリアム・ワシム 54 ソロマン・サイド 甲板員
 インド四天王。スケッチでも一緒にいるし、仲が良かったのかな。割と旅の序盤で死んじゃう。可哀想。

55 ハマドウ・ディオム 甲板員
 シオラレオネ出身。シエラレオネがどこだか知らなかった。恥ずかしい…。国の場所さえ知っていれば特定しやすい人物。

56 ヘンリー・ブレナン 甲板員
 モブの中の主役。活躍どころがとっても多い。最初から最後まで見せ場があるイメージですね。船上裁判でも彼の銃弾だけヒットしてるし。おいしい役。

57 アレクサンダー・ブース 甲板員
 イングランド出身とは思えない顔をしているので結構混乱した。ギリギリ生存できなかった組。可哀想。

58 パトリック・オヘーガン 甲板員
 「オヘーガン!生きてるか?漕げそうか?」と聞かれた時にはもう死んでいた人。でもどれがオヘーガンなのか判断するのは結構難しかった。

59 ジョージ・シャーリー 甲板員
 最後の方まで死因の特定ができなかった人。失踪者は難しい…。

60 サミュエル・ピーターズ 甲板員
 物語上、名前がある人物の中で最も早く死ぬ人。兄の方。セリフもないし、いきなり死んでいるので感想は何もない。あれは事故だと思う。

というわけで60人分の感想と考察でした。長い!
人物名参考:wiki

フォルモサ族の秘宝とは何だったのか

 そもそもフォルモサの人達は何故あの荷物を持っていたんですかね?中身の効果は知っていたようだし…。すべての元凶っちゃ元凶である。
 荷物の上段には水銀(?)、中段には人魚の貝殻が格納されていました。仮に水銀であるとすると、荷物の中身は【水銀】と【人魚(の貝殻)】。これら2つから連想できるのは、【不老不死】なのかな、と思います。
 水銀は中国の始皇帝が不老不死の薬として飲んだ逸話が残っているし、人魚の肉にを食べると不老不死になる、なんて伝説もあります。
 だから何だと言われればそれまでですが、あの荷物はフォルモサ族に伝わる不老不死関連(ざっくり)の宝箱だったと。じゃあなんでそれがイギリスに持ち込まれて喜望峰目指してたのか…と言われるとまあ謎です。時期的に、イギリス東インド会社がインド貿易や中国貿易の独占権を確保するための交渉材料として持って行ったとか…?いや、厳しい言い訳ですね。言っても19世紀だし。。

 人魚を撃退した魔法みたいなのも謎です。貝を水銀に浸すと化学反応が起きるんでしょうか?水銀は揮発性が高く人体に有害なので、吸ってしまった人が毒で死ぬ事には納得感があります。人間も人魚も水銀中毒で死んだんでしょうか。でもそうすると二等航海士だけ生き残った理由にはならないし…。
 書くだけ書いておいて仮説も立てられませんでした。すみません。

怪物はなんだったのか?

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 本作には3種類の怪物が登場します。人魚、蟹(?)に乗ったナニか、巨大イカがそれにあたります。
 北欧神話には数々の化物が登場しますが、その中でももっとも有名なものの一つが『クラーケン』なのかと思います。クラーケンは1800年代のアフリカ(アンゴラ沖)に出現したという伝承があります。また、1872年に実際にあったメアリーセレスト号事件では、乗員全員行方不明、無人の状態の船が見つかった際に「全員クラーケンに食い殺された」という風説が出回ったそうです。本ゲームはそれをモチーフにしているものと思われます。
 スウェーデン出身のフィリップ・ダールがビビり散らかしていたのも納得できるところかもしれませんね。

猿の手?

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 調査を終えた主人公のもとに、異臭を放つ1通の小包が届きます。その中に入っていたのは『猿の手のミイラ』でした。
 猿の手といえば、個人的には西尾維新の小説『化物語』のエピソード『するがモンキー』において神原駿河が罹った怪異を思い出します。これにも元ネタがあって、イギリスの小説家W・W・ジェイコブズによる短編小説『猿の手』です。ざっくり言えば「願いを3つ叶えてくれるけど対価がエグい」という特徴を持っている呪具のようなものです。
 仮にこれが猿の手なのだとした場合、3つの願いはなんだったのか…というのを考察していらっしゃるブログもいくつかあるので、興味ある人は検索してみてはいかがでしょうか。

船外に光る<例の輝き>

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 序盤から存在に気が付いてはいたものの、それが何なのかはわかっていませんでした。終わってから見てみると、どう考えても貝殻の光ですよね。人魚がオブラ・ディン号を連れてきてくれたということなんでしょうか。
 船の帰還が前述の猿の手の『願い』の一つなのだとしたら…。対価は『船員の命』だったんですかね。。

残った謎

・懐中時計『メメント・モーテム』とは何だったのか
 そもそもどこで手に入れたのだろうか?いくら怪物が存在する世界とはいえ、明らかに人知を超えた道具だと思うんですけど…。

・密航者はなんだったのか
 樽の中で死んでいた密航者。何かあるのかと思いきや何も情報がない。。懐中時計の持ち主はこいつだったのでは?という考察もありましたが、ちょっとつながりがなさすぎる気もします…。

・4年も海を漂うことが出来るのか?
 どこかで沈没しそうなものですけども。そこは人魚パワーなんですかね。考察サイトでは「4年もたった白骨死体にハエがたかっているのも疑問」という意見がありました。いわれてみればそうかも…?

最後に

…とまあ沢山語れちゃう本ゲーム。隠しトロフィーも解放してトロコンもしたし、大変楽しまさせていただきました。

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こういうゲームに是非また出会いたいものです。

ありがとう、オブラ・ディン号。
その魂よ、安らかに…。

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実況してます。
※もちろんネタバレ注意です。
※姿は女の子ですが、声はおじさんです。

以上

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