めちゃイケ - 2月27日(土)放送分

2月27日(土)のめちゃイケ(めちゃ×2イケてるッ! フジテレビ 土曜 19:58~20:54)ご覧になりました?

私は割とバラエティー番組が好きで、よく見る番組のうちの1つなので見ておりまして、やっぱり会社みたいだなあと思いました。

前回は、"4時間生放送"ということで、
●ナインティナインの岡村隆史さんが秋田県の"岡村"に赴き、徹子の部屋(テレビ朝日 月-金 12:00~12:30)のパロディーを行う企画
●ナインティナインの矢部浩之さんがスポーツ幼児園BUDDYの先生になる企画
のVTRが挟まれていましたが、

1つの目玉企画(?)が
●三ちゃんこと三中元克さんがプロのお笑い芸人として再オーディションを受け、視聴者による"国民投票"(デジタル放送を利用した、テレビのリモコンの赤/青のボタンを押し、送信するもの)で合否を決める企画
で、主にその再オーディションの模様が生放送されていました。見届け人として、めちゃイケメンバーの他、出川哲朗さん、鈴木奈々さん、みちのくプロレスの方々がいらっしゃいました。

結果、不合格となりました。これで三中さんは卒業という名のクビでしょうか。
(※私は特段どっち派でもなく、構造を考えながら眺めていました。)

ご存知無くお読みくださっている方のために簡単に説明しておきますと、
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三中元克さんは、2010年10月のめちゃイケ新メンバーオーディションでジャルジャルさん、たんぽぽさん、重盛さと美さん、敦士さんとともにメンバーとなりました。このオーディションはナインティナインの岡村隆史さんのお休みの穴を埋めるという名目のもと行われたようです。

その後の新メンバーの様子といえば、
◯ジャルジャルさんは、一応M-1グランプリ決勝に出ていたりしました。
◯たんぽぽさんは、女芸人としてだいぶ成長して、現在ヒルナンデス(ヒルナンデス! 日本テレビ 月-金 11:55~13:55)金曜レギュラーで、川村エミコさんは立派にロケも回せていました。
◯重盛さと美さんも、ヒルナンデスのファッションコーナー等にも出演してました。声も、柳原可奈子さんがなさるようなナレーション向きな感じです。
◯敦士さんは、モデルということで、私のレーダーの範囲外なのでよく分かりませんが、"モデル"ということで、今回の再オーディションの対象にはならなかったのでしょう。めちゃイケでいうとポスト武田真治さんみたいな立ち位置でしょうか。(いじられる対象。)

◯三中元克さんは、岡村さんに憧れるお笑い好きな"素人"ということで、事務所には所属していなかったそうです。
(言うまでもなく、"素人"らしさがいじられる対象としての役割のようですが、)この辺りが制作側から見ると思ったよりも使い勝手が悪かったのでしょうか。
足柄サービスエリアで働かせる企画や、みちのくプロレスに入りプロレスラーになる(?)企画にあてられていました。
そして、プロレスから逃げ出し、再オーディションの企画に至ります。
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足柄サービスエリアもみちのくプロレスも、地味に地道に努力していかなければならない、かといって長く放送されるわけではない、長期ものです。
要は下積みみたいなものでしょうか。

オリエンタルラジオさんとか、すぐに売れてしまう芸人さんもいるでしょうが、多くは最初は(長らく)地味に地道に努力を重ねるのでしょう。アルバイトとかしながら。そこで諦めて夢破れる方も多いでしょう。
ゆずさんだって、最初は路上で歌ってました。

会社員も下積みは同じですよね。新入社員の頃から若手の間は、朝一番に出社して掃除したりお茶汲みしたり。雑用ばかり。日本社だけの文化の部分もあるかもしれませんが、"丁稚奉公"なんていうように、どこの会社でも最初の仕事内容はそのようなものでしょう。
なんなら、(特に大企業の)会社員なんて、部長や役員やある程度の役職に就けない限り一生丁稚奉公です。
フリーランスの方々だって、最初はもがきながら地味に地道な努力を積んでいることでしょう。

三中さんは、きっとそのような地味な地道な努力無く、"素人"のまま5年以上もめちゃイケに出演し(仕事し)続けている、と制作側や他のお笑い芸人さん、さらには視聴者からも捉えられ、モヤモヤ感じられていたのかもしれません。
足柄サービスエリアもみちのくプロレスも、その下積みと同様の経験をするために、与えた仕事だったのかもしれません。

みちのくプロレスを完遂しなかったので、新しい企画を考えたのかもしれません。プロレスよりも、本人の希望に近いお笑いを舞台に。
全ては本人のため!!
(これだけチャンスを与えられたことに三中さんは感謝しなさい!チャンスを生かすも生かさないも自分次第!)

番組が視聴者に伝えたかった、表向きの趣旨はこんなところでしょうか。

私は別にこれを全て否定するつもりはありません。

しかし…、

結局これはドキュメンタリー仕立てのドラマ。大きな企画。ホンモノではなく、結局は"作られたもの"だと思うのです。
ただ、日本のバラエティーというのは時に残酷です。
だからこそ面白いのかもしれませんが。
私が思う上質な笑いは、誰も傷つけない、痛い目に遭わない、誰もバカにしないものです。
それは相当難しいものだと思います。

今の笑いは誰かしらをバカにしたり、平たく言うと"いじめる"ことで生じさせてるものが多い気がします。大抵はボケ役の人や、メンバーの中の誰かを。自分の場合はヒロシさんや波田陽区さんのような自虐系になります。
これらを、あくまでも"架空のもの" として、フィクションとして、キャラとしてやっているので、どこか安心して笑えるのだと思います。
現実だとただ怖いだけで、笑えないのではないでしょうか。
そんな笑えない現実を笑えるようになったら、それはそれですごいことだと思うんですけどね。

心のどこかで、自分よりも"バカ"な人を見て安心したい、攻撃したい、誹謗中傷したい、なんていう保身と攻撃の欲求があり、それがバラエティー番組によって解消されているのではないかな、と思います。対象が自分の現実から遠く離れたテレビの人であれば(芸能ゴシップもそうですが)、フィクションであれば、安心して、そんなことができる。

きっと、三中さんに対して批判的な視聴者や芸能界や放送業界の方は、「オレはこんなに苦労してんのにお前は甘いんだよ!!!!」みたく言ったりネットに書いたりして、実質的にストレス解消にしていたのではないでしょうか?もしくは、「オレよりもクズなのがいた」みたいなちょっとした優越感に浸っていたのではないでしょうか?

そういう意味では、彼はきちんとそういった役割を果たしていたのでしょう。

と、いうことで、前回は妙にドキュメンタリードラマ仕立てで、笑いよりは感動を狙っていたように感じました。
めちゃイケ(やフジテレビ)では、「本気」とか「全力」とか、「ガチにマジメにバカをする」といったことをテーマにしていることが多いので、これもその「本気」の表れでしょうか。

そして、結局演者は演者。会社でいうところの雇われの身。それも派遣社員のような。(派遣元は各芸能事務所。)

年始早々の騒動でハッキリと感じさせられてしまった、アイドルの社畜感。あのSMAPさんでさえ、お金はたんまりもらっていらっしゃいそうですが、権力構造としてはジャニーズ事務所の社畜ということ。。。
(時事的には今さらですが、これについても書きたくてウズウズしています。)

めちゃイケ自体、打ち切り説が何度も出てる、といった記事は私も目にしています。会社でいうと、経営状況が悪く倒産の危機、みたいなところでしょうか。

経営危機時にはリストラ派遣切りだって当たり前にできないと会社も生き残れません。

今回の三中さんの再オーディションの企画も、もう使いにくいし本当はクビにしたいけど、
視聴者からの評判悪くて外に長期間出す厄介払い系の企画(足柄サービスエリア、みちのくプロレス)をやっていきなり(正当な理由なく)卒業だと、めちゃイケやフジテレビ側の評判が一層悪くなるだけかもしれないから、ここで一つ大きな企画をやってクビにする前に視聴率をひと稼ぎしてからみんなに囲まれて送別会の方が三方よし軟着陸だと判断したのではないかな、と思ってしまいました。

足柄サービスエリアでの勤務態度の悪さも、みちのくプロレスから逃げ出す件も、放送素材になったので悪くはなかったはず。
岡村さんのダンスにしろ、チャレンジ系の企画は、本来ある程度本人の得手不得手や好きなことを踏まえてのものだと思います。ダンスもままならなかったような三中さんがあのちょっと怖そうなプロレス?私は正直、あまりできるとは思っていませんでしたし、敢えてプロレスをやるのも、私はプロレスにあまり興味がなかったので、よく意味が分かりませんでした。 個人的には逃走劇で笑わそうとする企画なのかと思っていました。
足柄サービスエリアは、視聴者との交流、アンテナショップのような宣伝効果が目的になってるのかな、と思い、神奈川県ということもあり、私は好意的でしたけどね。(訪ねてはいませんが。)


仮に、合格になってしまったら、視聴者が選んだという"正当性"がもたされて折り紙つきになり、さらには"プロ"という肩書きをつけられて、それを盾にもっとキツくしごいていける。
自己責任論で選んだ視聴者や三中本人に責任を負わせられ、批判を少しかわすことができる。
合否どちらに転んでも良い!というように制作側(や一部の三中さんを"使う"立場のメンバー)が考えたのかな、と思ってしまいました。

本当は、めちゃイケに素人枠はもう不要で、前回わざわざ何のために呼んだんだかみたいな出川哲朗さんとか、この前のサリナンデスの企画(ヒルナンデスのパロディー企画)で呼んだアンジャッシュの渡部建さんとかFUJIWARAの藤本敏史さんみたいなそこそこの実力者が欲しいのではないでしょうか?めちゃイケは。

ただ、ぐるナイ(ぐるぐるナインティナイン 日本テレビ 金曜 19:56~20:54)のおもしろ荘(次売れそうな若手芸人を発掘し紹介する企画)でもやってるように、ナインティナインさんは新しい素材、次世代の芸人、後輩を発掘して育成して世に出していくようなことをしたいのでしょうし、ナインティナインというポジション的にも、もうそういう立場なのでしょう。
しかし、めちゃイケであれだけ多くの新しい後輩は抱えきれず、むしろ、ナインティナインのお二人自身も微妙になり(岡村さんがお休みしたり矢部さんが結婚してパパになったり)、フジテレビ全体が低迷していて企画・制作も微妙になっていくところなので、本当は、せめてキャスティングぐらいは、即戦力になるそこそこの実力者が欲しいのではないでしょうか?

本当は、足柄サービスエリアやみちのくプロレスでキツくあたることで、自主退職して欲しかったくらいなのではないかな、と思いました。
そして、自主退職後それをネタにしていじって放送できたら、くらいに考えていたのではないかな、と。

会社と同様の手口/パターンだな(それよりか少し酷)と私はまず思ってしまったのですが、
社の実態を妙に見て幻滅してしまったので、私はこういう見方になってしまったのでしょうかね?

まぁ、本人が納得して自分の意志でやってるなら部外者がとやかく言うことでもないんですけどね。

と、芸能界のことを分かってもない人間が推測の範囲でですが、番組を見て感じてしまいました。
ただのテレビ番組の感想文ですが。

私の親は前半部分のようなストレートな(?)見方をして、良いなぁと感動していたようです。
そして、私のことを「ひねてる」と言います。

皆さまはどのようにご覧になりましたでしょうか。

前回、質重視と謳って「仕込みが長い」とか「下書きに1週間以上滞留する」とか言っていたくせに、やはり時事ネタがありスピードも大事だな、といきなり感じて投稿してみたAnne Morrisでした。
(それでもかなり遅い方でしょうかね。やっぱり私はスピード勝負はできない…)

最後までお読みくださりありがとうございました。

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