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四ツ葉荘 第7話信濃の悲しみと秋葉

はじめに

前回のお話

断章


第7話 信濃の悲しみと秋葉

私は駿馬さんの言うとおりに、黄砂の間へと向かった。

信濃さんは今は配信をしていないと聞いた。話すなら今しかないな。



黄砂の間の扉をノックする。

「はーい」

信濃さんの声だ。
OKをもらうと、部屋に入る。




「久しぶりだね…」



信濃さんが何かを言った気がしたが、私には聞こえなかった。
むしろ信濃さんが悲しそうな顔をしているのが気がかりだ。


「信濃さん………?」
「秋葉……秋葉……!」

突然、私の名前を呼んだ。

「あの、信濃さん?」
「秋葉…覚えてる…?」

覚えてる…………?

「あの、何のことですか⁉」





信濃さんが泣きじゃくっている。
私の名前を呼びながら。



というよりか、私を通して何かを見ている気がする。



程なくして駿馬さんが来た。
信濃さんはカウンセリングルームに入っていった。





信濃さんは私の何を知っているのだろう。

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