"これくらいしかわからないだろ"って人を見下しながら喋ってるのって相手に伝わるで
過去の上司からの言葉である。
「語弊を恐れず言うと〜」という前置きが口癖の、私より20歳ほど年上の男性だった。
最初彼の口から発されるのは仕事上の提言だった。
年数もキャリアもはるかに自分より上で、いままで価値ある仕事を数々担当してきた彼からの言葉を貴重だと思い、こくこくと頷きながら聞いていた。
同じ業務に携わり、一緒にいる時間が長くなった。一日のほとんどを上司と共に過ごした。業務上、夜明けだろうが土日だろうが働かなければならないことがある。お互いが仕事に忙殺され、どんどん