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元交際相手との記憶

※あくまで私の話です、他の人の話はしていません。


恋人に別れを切り出したい、でもここで別れると次の人を見つける気力もない、なんだかんだ悪い人ではないし、私のことを好きになってくれる人なんてもう現れないかもしれない…せっかく今まで付き合ってきたのに…。

交際の終盤、だいたいこのパターンでラスト数カ月を過ごしていた。惰性ともったいなさで食い止める関係性。とっくに好きじゃなくなってるのか、一時的なものなのか、自分の気持ちなのに、曖昧。

この頃になると、何もかもが嫌になってくる。ちょっとした気の利かなさ、ちょっとした冷たさが許せなくなる。触れられるのも気持ち悪くなってくる。今までのように「好き」と言われるとしんどくなる。「好き」と言うのはもっとしんどくなる。嘘でも言うのがしんどい。罪悪感を抱きつつ、結局別れる。別れるとめっちゃくちゃスッキリし、身軽になる。もっと早く別れとけばよかったわ、と必ず思う。これがお決まりのパターン。


そうやって別れた一人の元交際相手に、最近新しい恋人ができたっぽいことを偶然知った。それを知って、厚かましくも勝手にもやもやした。未練は一切ない、でも完全に忘れたわけでもない。そんな自分がめちゃくちゃ気持ち悪くなった。何様だ。


別れた段階でどんなに冷めていようが、未練がなかろうが、今自分に交際相手がいようが、幸せだろうが、そんなことは関係なく、あの頃の記憶は完全には消えていない。そういえばあの人は今月誕生日だったな とか、このライブあの人と行ったな とか、この映画一緒に見たな とか。未練とは関係なく、ほくろのように無自覚に残っている。それは、きっかけがあれば否応なしに呼び起こされる。

そしてこれは、相手にとってもそうかもしれない。相手というのは、元交際相手であり、今付き合ってる人でもある。元交際相手はともかく、今の彼にも、私の知らない過去の恋の地層があるんだろうなと思うと切ない。私と行ったデートで、過去の恋人たちを思い出すこともきっとあっただろう。知らず知らずのうちに比べることもあったろう。恋愛経験を積んできたなら、それは当然のことだ。そういう経験を経たからこその今の彼があるというのも分かる。でも、切ない。私のことだけ見ていてくれ。あとの記憶は消えてくれ。人のことを言う資格は全くないのは重々承知。自分の付き合ってた人との記憶はエモで済ませ、相手のやつだけ憎むのはフェアじゃない。わかっちゃいるけど。なあ。



関西の人とか、海遊館デートとか、もう死ぬほど行きがちじゃん。アラサーになると逆に気を遣って今更行きづらい感じさえある。海遊館は、過去のデートの亡霊に溢れた場所だと思ってます。またマンボウ見に行きたいな。



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