【実話怪談】栗の木
瀬川さんが小学二年生の時、通っていた通学路に大きな栗の木が生えた家があった。何度か、この家のおじいちゃんに栗を分けてもらったことのある瀬川さんは御礼がしたいと思い、折り紙で作ったチューリップの花束を持ってこの家を訪れた。しかし、訪れた時にはドアノブに鎖のようなものがかけられ家の中も無人のようであった。母親にこの事を話すと「もう随分前から認知症が進んでいて隣人ともトラブルが多かったみたいよ。首を吊ったのは何日前だったかしら……そんな危ない所に行くなんて!」と拳骨された。
小学二