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自力でできる・インド人との国際結婚手続き #03

ハローナマステどうもインド人嫁です。

インド人との国際結婚手続きについて、引き続きまとめていきます。まだ過去の記事を読んでいない方は 01 から順に読むことをおすすめします。
自力でできる・インド人との国際結婚手続き #01

※記事の無断転載や一部抜粋しての記事作成などはご遠慮ください。

このnoteは過去に私のアメブロで作成したブログをもとに、再編集をして分かりやすくしたものです。一部表現を変えたり、最新情報を追記した箇所はありますが、手続きの流れ全体はほとんど同じです。

前提

ここに記載することは、あくまでも自分たちの経験に基づいてまとめています。インドの州によって証明書など書類の形式も変わりますし、日本のどこの自治体に提出するかによって内容も違います。そして情報は更新されていきますので、これから変更点が出てくるかもしれません。全部が同じとは限りませんのでご注意くださいね。

日本の婚姻手続き

2. 書類の入手
区役所で確認した書類の中で、インドから取り寄せる必要があるものは取り寄せる

今回は 2. 情報の入手 を詳しく説明します。
その前に、1. 情報収集 で区役所に必要な書類を確認しましたか?もしも区役所から聞いた情報が間違っていると後で大変です。ここはしっかり確認してください。実際に、私たちは最初に区役所で聞いた情報が間違っており(自分たちが誤解した可能性もある)、後で気付いて書類を新たに取り寄せたりするのが本当に大変でした。この失敗談は別の失敗談ブログにまとめようと思います。

前回の記事にも載せましたが、最初に区役所に行った際にもらった用紙も参考に載せておきます。

(参考資料) 届出に必要な外国籍の方の添付書類等

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↑これを読むとインド人側が提出する書類は3つだけ、と思うかもしれませんが…ここに書かれているのは十分な内容ではありませんでした。間違っている訳ではないけど。実際に調べていくうちに分かっていきましたが、詳細は下記にまとめます。

日本の区役所へ提出する書類一覧

私たちが区役所へ提出したのは下記の書類一式です。大体は同じだと思いますが、自治体によって異なる可能性があります。

丸の色の意味
黒丸⚫︎:必須の書類 白丸〇:人によっては提出不要

日本人側

⚫︎戸籍謄本
⚫︎住民票
⚫︎身分証(免許証など)
⚫︎婚姻届(印鑑)
〇氏変更届(夫婦同姓を希望する人のみ)

【ポイント】
・有効期限を必ず確認する
戸籍謄本と住民票の有効期限は発行から3ヶ月以内です。

・戸籍謄本の入手
戸籍謄本は本籍地でしか入手できません。私は本籍を実家の愛知県においていたので、母親に郵送してもらって提出しました。

・婚姻届の記入方法
国際結婚の場合、日本人同士の婚姻届の記入方法と少し違う箇所があります。区役所の人が例を示してくれると思うので、自分たちで分からない箇所は聞きましょう。例えば、ミドルネームは名に入れる、「婚姻後の夫婦の氏」にはチェックを入れない、外国人はアルファベットで署名してOK、外国人は印鑑無しでOK、などです。

・氏変更届について
氏変更届とは、名字の変更届のことです。夫婦同姓を希望する人は提出します。詳しく説明すると、日本人同士の結婚の場合は「婚姻届の婚姻後の夫婦の氏」欄にチェックして提出すると旧姓から新姓へと名字が変更され夫婦同姓となります。しかし、国際結婚の場合は婚姻届を提出しただけでは名字は変更されません。原則は夫婦別姓です。もし夫婦同姓を希望する場合は、婚姻届が正式受理されてから6ヶ月以内に氏変更届を提出すれば名字を変えることができます。(日本人が外国人の名字に変更できる、逆は不可) 6ヶ月以上でも変更はできますが、家庭裁判所への申請が必要になったりと手続きが複雑になりますので、既に夫婦同姓を決めている人は早めに提出することをおすすめします。

また、氏変更届は婚姻届などと一緒に提出することができます。私は提出後に気付いたので、区役所預かりとなった後に追加で提出しました。婚姻届の正式受理までの間に提出することも可能ですが、また区役所に行くのは手間がかかるので婚姻届などと一緒のタイミングで提出しておけばよかったと思います。

あと、日本人はミドルネームを付けることはできません。私の夫アンキットはミドルネームがありますが、日本の姓名の概念に当てはめると名前の欄にミドルネームが入ります。そのため、私の場合は旧姓を夫アンキットの名字に変更しただけです。私にはミドルネームはありません。そして、新姓はアルファベット表記はできずカタカナのみです。

インド人側

⚫︎在留カード

⚫︎インドのパスポート

⚫︎インドのパスポートの日本語訳
・自分たちで翻訳しました。

⚫︎パスポートの全ページコピー
・空欄のページは○ページから○ページまでは記載無しと書いて提出する事が可能。(区役所で説明あり)

⚫︎本人の宣誓供述書(SWORN AFFIDAVIT)
・結婚する本人が自分は独身であることを宣誓する供述書です。本人の独身証明書。私たちはインドから取り寄せる時間がなかったため、東京のインド大使館にて発行してもらいました。ただし、これは正攻法ではないので、基本的にはインドで作成する宣誓供述書がベストだと思います。これについても私たちの失敗談ブログで説明します。(インド大使館での発行方法も紹介しています)
↓詳細はこちらをどうぞ

⚫︎本人の宣誓供述書の日本語訳
・自分たちで翻訳しました。

⚫︎第三者(親族)の宣誓供述書(Bachelorhood Certificate) 
・両親などの親族が、新郎または新婦が独身であることを宣誓する供述書です。第三者の独身証明書。インド外務省のApostille(アポスティーユ)、インド公証人、裁判官の印が必要です。
・第三者(親族)の宣誓供述書(Bachelorhood Certificate) の内容を詳しくまとめた記事を公開しました。合計6800文字の超大作です。第三者(親族)の宣誓供述書の日本語訳と英語版サンプルフォームを記載しています。入手するために必要な情報も盛り込みました。プライベートな内容を含むため、途中からは有料記事500円にしています。英語版はPDFデータでダウンロードできるようになっています。

⚫︎第三者(親族)の宣誓供述書の日本語訳

・たくさんの印が押されていたため、私たちは宣誓供述書をコピーしてスタンプや手書きの文字全てに丸をしてA〜Lと記載し、別紙にA〜Lまでの訳文を記載しました。日本語訳の書き方や方法は特に問わないそうです。
・依頼したインドの弁護士が夫アンキットとアンキット母親の「アダールカード」のコピーをこの宣誓供述書にホチキス留めしていました。これは毎回起こることではないと思いますが、私たちの書類はホチキス留めしていたために、一緒に区役所に提出しなければならなくなりました。しかし、個人情報保護の観点からアダールカードの数字だけは黒塗りにして提出。その理由を下記の「申述書」に記載しました。

⚫︎出生証明書(Birth Certificate)
・インドでは出生証明書の原本は生涯1枚しか発行されません。もしも家族が保管していて紛失したりした場合は再発行ができません。また、宣誓供述書とは違い裁判官の印などは必要ありません。 ※注意:区役所に提出する際に出生証明書の原本を提出してしまうと返却されません。事情を話して必ずコピーを提出してください。原本は手元に保管しておき、もし提出後に原本確認を求められたら説明するのが良いと思います。
・私たちは出生証明書でも失敗談がありますので、これも失敗談ブログにまとめています。私たちは原本をインドから取り寄せる時間がなかったため一旦はコピーを提出しました。そして、なぜコピーになったのか理由を申述書に記載しました。

⚫︎出生証明書の日本語訳
・自分たちで翻訳しました。

〇申述書
申述書に記載した事項
1. アダールカードの数字を黒塗りにした理由
2. 出生証明書がコピーになった理由

・私たちは上記の2点を記載する必要があると区役所から言われたため、申述書としてこの理由を書いて提出しました。もし何も記載することがなければ、申述書は必要ありません。

【補足説明】
・Apostille(アポスティーユ)とは
アポスティーユとは、ハーグ国際私法会議で締結された外国公文書の認証を不要とする条約が定めているもので、駐日領事による認証に代わり公文書に外務省、公証人役場等が実施する付箋による証明のこと。日本は1961年に本条約を批准している。 公印確認と異なり、公文書に直接押印せず付箋を付与する。

・アダールカードとは
日本でいうマイナンバーカードのようなもの。インド国民は身分証としてアダールカードを持っています。その番号はマイナンバーと同じく個人情報なので、私たちは悪用されないために念のため番号だけ黒塗りにしました。

【ポイント】
・インドでは正式な独身証明書は存在しない
ブログ#01でも書きましたが、インドには独身証明書は存在しません。ということで、本人の宣誓供述書(SWORN AFFIDAVIT)と、第三者(親族)の宣誓供述書(Bachelorhood Certificate) はどういう内容を書いたら良いのか、その内容形式やフォーマットは決まっていません。そのため、依頼するインドの弁護士や州によっても記載内容は変わります。私たちもどんな内容を書けば良いのか全く分からない状態だったのでインドの弁護士に相談しました。

・インドの家族に相談&弁護士に依頼
私たちは夫アンキットの家族とインドの弁護士に依頼して書類をインドから取り寄せました。インドの区役所や政府とのやり取りは特殊で、普通の日本人ができるものではないと思います。そこでどうしても家族のサポートが必要になります。日本在住の方は現地の家族にお願いしてみましょう。そして信頼できるインドの弁護士に相談することもおすすめします。

・原本提出が基本
書類は全て原本提出が義務付けられています。※ただし出生証明書だけはコピーを提出

私たちは諸事情で一部コピーになってしまいました。そして、これが元で法務局の面接が確定してしまいました…!これは失敗談ブログにまとめますが、面倒なことにならないためには必ず原本を用意しましょう。

・日本語訳について
日本語訳文には、全て最後に翻訳者名と翻訳者住所を記載する必要があります。私たちは翻訳作業も自分たちで行ったので、妻はづきの名前と住所を記載しました。法律の専門用語などもあって難しいですが、素人でもできないことはないです。ただし時間がかかります。区役所で一字一句を精密にチェックされ、少しでもおかしな翻訳箇所があると差し戻しされます。

最後に

長文ですが、必要なことだけ書いてもこれぐらいの長さになってしまいます。この書類で一番厄介だったのは、第三者(親族)の宣誓供述書(Bachelorhood Certificate) です!これを取り寄せるのに私たちは4〜5ヶ月はかかりました。この書類の名称は人や地域によって違うかもしれませんが、とにかく第三者の独身証明書は必ず必要です。

そして日本語訳のこともさらっと書いてますが、かなり時間かかりました。私たちは手書きではなくほぼ全てパソコンでタイプしました。すぐに修正できるし、データ保存もできるので、区役所へ提出後にも内容確認ができて良かったと思います。手書きでもコピーして手元に保存版を置いておけば問題ないかと。もし書き損じしたら書き直すのは大変そうだけど。

今回も初めての人にできるだけ分かりやすいようにと説明をたくさん入れましたが、理解してもらえましたでしょうか…?誰かのお役に立てばいいな。次は私たちの失敗談を(これも長くなると思いますが)まとめてみようと思います。

それではまた!  See you〜

▼つづきは次の記事にまとめています

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