小さなストーリーの交差点で
ある日、いつもの通り道をふらついてるいると、1人の女性が淡々と店のシャッターに向けて絵を描いていた。
自分は素敵な絵だな〜と眺めながら、通り過ぎたことを覚えている。
後日、その場所を通ると、完成された絵の前で可愛らしい2人の子どもとその母親が、レジャーシートを敷いてミニピクニックをしていた。
GW中でも、何らかの事情で遠出できないのかな。
理由こそわからないが、そのシャッターに描かれた絵を青空の広がる公園に見立てて、楽しいピクニックをしているように自分には見えた。
絵を描いた女性はきっと、ただ閑静なその通り道を少しでも彩るために、またはその店を盛り上げるために、その絵を描いたのだろうけれど、思いもしなかったカタチでその絵が誰かを楽しませるものになっていた。
オチは特にないのだが、その風景を見ていた自分は、この小さな街の中の小さなストーリーと、また他のストーリーが交わっているように感じた。
こうやって誰かと誰かのストーリーが交わる交差点は、今この瞬間にも様々な場所に存在するはずだ。
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