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【24年間 お客様と接して気づいたこと】

こんにちは!着物工房『庵聚』の植村です!

前回の自己紹介でもお話ししたように私は22歳で着物屋さんに入り、35歳で職人になりただ今46歳ですがその間ずっと立場は変わりながらもお客様と接してきました。

そこでわかったのが

着物は必要ないものだということです!

『いやいや、そんなことないよ!日本人なんだから大事な場面では着ないとダメじゃない?』という声も聞こえてきそうですがそんなのはほんのひと握りの方だけです。

この私でさえそう思っているのだから紛れもない事実だと思います。これを私はお客様にも言ってます!たまに着物屋さんに嫌な顔されますが‥

私も着物屋さんに入った頃は必死に必要性を語っていた時もありました。

結婚式に着ますよぉ

お宮参りに着ますよぉ

入学式や卒業式に着ますよぉ

お正月に着ますよぉ   などなど‥

だから訪問着が、付下が、小紋が、紬がないとダメですよぉ なんて言ってました。今思えば恥ずかしい接客です(笑)

しかし、このお勧めの仕方にどうしても無理を感じてしまうんですよねぇ。

自分でもうすうす感じてはいたんですがそれを必死で『違う!そんなことない!』と思い込んでいたんですよ‥

実は着物って必要ないんやという事実を‥

だからそれをまるまる受け止めることにしました!

私のものづくりの根本的なテーマは全く必要ないものを作ってる! です(^^)

じゃあ何故着物を作るの?ってお客様からもよく聞かれますが、結論はファッションです!

この視点でしか着物を作る意味がありません!

僕達の母親世代から前の着物の選び方はほとんど婚礼道具でした。だから選び方が【差し支えのないもの】だったのです。例えば色はピンク系で花柄の友禅の訪問着で帯は金の箔の正倉院文様で‥とか

こういう雰囲気のものを持っていれば間違いないだろうという感覚の選び方であって決して好きではないケースが多かったと思います!親娘で着物屋さんに行って着物にそんなに興味がないお嬢さんが母親と着物屋さんのスタッフの言うがままにコーディネートが完成されていくのを今でも見かけます。当然これではその着物は着られることはないですよね。

だから私はファッションとしての提案をします!

TPOよりもルールよりも世間一般的なこうであろうという感覚よりも好きを大事にしたい!

あれこれ考えず好きで好きでらたまらない着物が見つかったらそれを買う、その着物が結婚式に着れる、お宮参りに着れる、お正月に着れる、普段に着れる、それが理想だと思います。

でもこういう事をいうと‥

『いやいや、着物によってTPOが変わるんだから好きなだけじゃダメよ〜!』って思ったり言ってくる方々がいるんです!だから私達メーカーが色々と考えてものづくりをするんです。

その一部を紹介すると

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 この着物は右袖にだけ柄(上下ありの)を入れてます。そうする事で付下になります。だけど見た目は無地なのでコーディネートも色々と楽しめます。

当然TPO的には帯を変えればお葬式以外どうぞ!となります。右袖に入れたのは圧倒的に右利きが多いからです。袖の柄は腕を動かさないとほとんど見えないのでチラリズム的なオシャレですし右袖にしか柄がないという個性(差別化)を出せます!このお嬢さんはまだ15歳ですが着物が大好きでお手持ち着物の中でもこれを一番気に入ってくれているということです😊この写真は着姿を見てほしいと僕がイベントしているお店に来てくれました!(ありがとぉ〜😭)

これはほんの一部ですがファッションとしての着物をこれからあらゆるシーンで着てもらえるよう日々試行錯誤しています。

僕の中でいうファッションとは

思わず振り向いてしまう洗練さ

です。洋服で歩いていても振り返られる事ってなかなかないですよね?(決めつけるのはダメですが)

でも着物を着ていると振り返られる事が多々あります!女性が凛とした美しさを醸し出すときは見られている時です。照れくさいのは最初だけ!きっと気持ちよくなります!

そんな体験をして頂けるものづくりをこれからもしていこうと思います。

また次回以降もいろんなテーマで発信していきますのでどうぞよろしくお願いします。

ちなみに見出しの着物でギターを弾いてる画像ですが今回の記事に一切関係ありません🤣着物と同じくらいギターが好きなおっさんなんです。

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