シェア
anji hirata | 詩と言葉
2020年11月28日 18:48
アスファルト割れ目に伸びし葉の緑健気さと仰ぐ命の素直さ沁みて我が身を悔ひて戒め握りまたゆかんとす
2020年11月21日 13:37
人の家の明かりはあったかそうで優しそうに見えた少年の日帰らずにずっと夜の淵を歩いていたら涙が流れていた少年の日今同じように街の灯りを眺めて静けさの赤信号を物音もなく渡りながらあの日の少年の影のゆくえを辿り着くところもなく眺めている
2020年11月21日 13:36
冬の落葉樹憂いを重ねて見るのは人が人である感性です土が見たら風が見たら空が見たら月が見たら星が見たら時が見たらどう感じるのでしょうか落葉樹は答えずに梢を天に伸ばしています
2020年11月14日 13:21
予期せぬ再会と多くは語らない互いの瞳大人ぶって手を振って季節外れの 帰り花
2020年11月14日 13:19
糧とする歩ありて傷さえもまた美しそれ故にこそ愛し
2020年11月9日 17:33
水槽の空にきらきらと光を眩しく移りゆくもの永遠はなく許された『限り』の長さが違うだけぼくやきみが居る世界でも居ない世界でも回遊の夜にゆらゆらと星を唄ってよ失われるものの尊さに 世界は祈りをこめて受け継がれてゆくものに永遠を灯す
2020年11月7日 18:41
夢色のまえを 押しあけて熱を帯びる 白い階段歩いてゆく 登ってゆくつまづいて よろめいてねがわくば その傍らにこころ包む きみの歌を
2020年11月7日 18:40
アスファルトに無数に落ちる聲雨眺めては肌にさらす思考笑い声に乱されては息を整えるさあ もう時間だ腰を上げてゆこう