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台詞の人:Anizine

日常的に「演出過多の人」をたまに見かけます。些細なことを大げさに言ってみせるとか、ムヤミに泣くとか。これはもはや「感激している自分に感激している」んですね。感情の自給自足、メタ感激であり、我々はそれを観せられるわけです。秀樹、観劇と言えましょう。

そこでふと気づいたんですが、アートディレクターって「美術演出家」ってことですかね。自分が CM ディレクターをやっていたときは「演出」と呼ばれていたので、ディレクターを演出家だとするならそういうことになりそう。

そもそも演出家という言葉はわかりにくく、ごく普通の人は蜷川幸雄さんか野田秀樹さんくらいしか頭に浮かばないんじゃないかと思います。反対に悪い意味で「あれは演出じゃないか。けしからん」みたいな用法で使われることはありますね。事実じゃないことを捏造しているといった意味で。

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Anizine

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写真家・アートディレクター、ワタナベアニのzine。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。