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「シネマストリート」周回遅れの精神年齢。

思春期に少年から大人に変わる頃、卵の殻のようなモノが壊れかける。もう保護される「子供」ではなく、ひとりの人間として他人から扱われるという変化だ。

その年齢は個人差があるけど中学生くらいだろうか。まだ恋愛まではいかないけど、異性の存在に気づく頃と言ってもいい。

男の子の場合、気づかされる相手は同世代ではなく大人の異性であることが多い。だからよく夜中に集まっては「青い体験」などのイタリア映画を友人たちと観ていた。

その頃のうすらバカの男子は、もっと恋愛の本質に迫る話をしている女子から見ると精神年齢が周回遅れになっている。

今回はそんなことを思い出して、山形のシネマ通りに住む少年がどこからともなくあらわれた、鶴田真由さんが演じる不思議な年上の女性と出会うコンテを書いた。

彼はそこで初めて異性を意識するんだけど、それが恋愛には行かず「美しい人を写真に撮りたい」という方向に進んでいく。

彼はこの幻のような一日を過ごしたことによって人生が変わり、カメラマンになる。だからこれは彼の回想なのかもしれない。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。