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2の人がゼロの人に尊敬される

よく、インスタントラーメンやコンビニのお菓子などのことを「下手な店よりも美味しい」と言ったりする人がいる。

これ。「下手な店」と比べるのは反則なんですよね。「旨い店」と比較しないと。

「俺はケンカが強いよ。小学生なんかイチコロだよ」と言ったら、なぜ大人とケンカしないんだろう、なぜプロボクサーと戦わないんだろうかと思う。勝てる相手を設定してから勝利を言うのは、勝ちの価値を捏造している。

この前、若いカメラマンとデザイナーと話す機会があった。彼らは二人で仕事をしているんだけど、去年初めて外国にロケに行く仕事があったのだと言う。その後にアジアでも一度ロケがあったそうだ。「それはいい経験をしたね」と俺は答えた。

しかしそこで彼らが言い放ったのは、「僕らの海外での経験を生かして」というビックリ発言だった。ちょっと待て。

それって小学校に入学して、登校二日目ってことだよね。上級生たちに見守られながら黄色い帽子を被って横断歩道を渡っていたことが、なぜ「僕らの経験」になっちゃうんだろう。

俺たちは小学校に登校したんだ、と幼稚園児に向かって鼻高々みたいな。でもよく考えればそういう、「2の人がゼロの人に教えている」構図はよく見かけるからそれでいいのか。需要と供給というのは便利な言葉だよなと思いつつ、おはようございます。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。