見出し画像

濃い味と薄味:写真の部屋

若い頃からテレビで見ていた人などを撮影することがありますけど、何十年も心から尊敬している方が何人かいます。そのうちの数名は撮影の機会がないまま亡くなってしまいましたが、存命の方はその無念を感じないように撮影をしておきたい。

また、とても尊敬している人と不可抗力で「薄味の撮影」をしてしまった経験が何度かあります。「薄味」とは、ガッツリと撮る、撮られるという環境を作れない状態で撮ることで、濃い味の撮影をする前にそれをしてしまうととても損をしたように感じます。

画像1

俺が考える濃い味とは、たとえ数千回カメラの前に立った経験がある人であろうと、「あいつに撮られたときは面白かったな」「あの写真はよかったな」と、印象に食い込む基準です。「僕、昔あなたを撮影したことあるんですよ」と言っても相手が憶えていないなら、それは薄味か、無味です。

仕事では撮影の用途や目的もあるので仕方がないんですけど、薄味で終わった人とは必ずもう一度濃いやつをお見舞いしたいと思っています。

ここから先は

62字

写真の部屋

¥500 / 月

人類全員が写真を撮るような時代。「写真を撮ること」「見ること」についての話をします。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。