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カメラ機材編:写真の部屋

趣味で写真を撮り始めて、それを仕事にしようと思っている人にはいつも同じアドバイスをしていますが、今日はその「機材編」。

大ざっぱに言ってしまうと、自分が撮りたい方法で好きな写真を撮っているだけなら、カメラは一台、レンズは一本で何の問題もありません。フィルムであろうがデジタルであろうが関係ない。好きなモノを選べばいいだけです。

俺はいつもここで「カメラなんてどうでもいい」と書いていますが、仕事場には数十台のカメラと50本を超えるレンズが置いてあるのは矛盾していないでしょうか。その理由を説明します。

趣味ならいいんですが、仕事になったらそのたびに違う状況でベストなものを撮らなければいけないので、普段は無駄だと思えるような機材がどんどん増えていくのです。何かを組み立てようとしたとき、プラスのドライバーではマイナスのネジを回せません。だから両方準備する必要があり、大きさも様々なものを用意しておかなくてはならない。さらに重要なのは、それを「ぶっつけ本番」で使うことは職業的に許されない、ということです。

カメラマンが撮影の前日に初めて買った機材を持ち込むことはありません。「こういう条件ではこういう機材が必要になることもあるだろうな」という準備と訓練をあらかじめしておく必要があります。

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「写真の撮影方法を教えて欲しい」と言われて困るのは、それが趣味なのか仕事なのかがはっきりしない質問だからです。友人に記録係としてイベントを撮ってくれと頼まれたのか、ちゃんとしたギャラをもらう仕事として依頼されたのか、がわからないと仕上げのクオリティがわかりません。最終的なアウトプットも友人のソーシャルメディアにアップするだけなのか、企業のポスターとして印刷するのかでは条件が何もかも違います。

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写真の部屋

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人類全員が写真を撮るような時代。「写真を撮ること」「見ること」についての話をします。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。