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どこでも黒バック:写真の部屋

世界中、どこに行くときにも黒バックを持っています。そこで出会った「その人が持っている情報量だけ」を撮りたいからです。綺麗な風景がバックにあるという写真もいいのですが、私は人にしか興味がないので他のエレメントはできるだけ排除したいのです。その人が働いている場所とか、住んでいる部屋などのようなものはそれも込みで撮ることはありますが、やはり人間だけが美術館の彫刻の図録のように写っていて欲しいのです。

まず、撮る場所を決めます。ライティングをしませんから場所選びがすべてを決めてしまいます。理想は明るい曇り、もしくは直射日光が当たらない建物の陰などを探します。直射日光は情緒を強めてしまうからです。建物の陰で撮るときは向かい側に明るい色の壁があればベストです。スタジオで言うと大きな面光源がある感じ。そこで極端に指が短く、ピッチャーを諦めた不格好な自分の左手で露出を決めます。

さてここで、いやらしい話ですが、(以下、定期購読メンバーだけに)

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写真の部屋

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人類全員が写真を撮るような時代。「写真を撮ること」「見ること」についての話をします。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。