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気持ちが逆転する:Anizine

機会があったら、この本を読んでみて欲しい。

もし『ロバート・ツルッパゲとの対話』を読んで気に入ってくれた人なら、たぶんこの本も気に入ると思う。「ああ、こういうことを考えていたのに、ロバートの本に書くのを忘れた」という文章がいくつも出てきた。

「従順で真面目な人がいい人だと言われ、強引で自己主張の激しいタイプが疎まれるのは、ごく最近のこと」というような話が出てきた。これはあまり言われていない発見だ。「超人思想」を持ち出すまでもなく、過去の偉人は世界を豪腕で切り拓く人だった。

でもそういう人は扱いにくく、近寄りがたい。だからなんとなくソフトでマイルドな人を「いい役」に捏造してきた経緯がある。これはかなりの発見だなあと思う。俺が思っている「自由な人」というのは、他人との軋轢を恐れないという意味では書いたが、視点を観察者にはしていなかった。

じゃあ、なんで100メートルを9秒台で走る人のことはみんな好きなんだろう。ここに答えはある。

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Anizine

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写真家・アートディレクター、ワタナベアニのzine。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。