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タイミング:写真の部屋

ついさっき、タクシーで仕事場に戻るとき、窓から写真を撮っていました。いい写真が撮りたいというような目的もないのですが、つねに撮っています。屈伸運動のようなものです。

この写真を見てください。

どうでもいい写真です。これはたまたま隣に停まった大型車が視界を遮っていて面白かったので撮りました。おかしな趣味ですけど視界を遮られるのが好きなんですよね。メインの被写体の前に何か無駄なモノがあると嘘っぽくなくなります。テレビドラマで家族が食事をしているのにカメラ側には誰も座っていないというのを見たことがあると思います。あれは嘘っぽいですよね。

で、変なもので視界を遮られると、レイヤーが増えます。この写真で言うと手前のクルマ、ガードレール、人物、その向こうのフェンス、さらに奥の建物。これで5つのレイヤーがあることになります。遠近感や立体感だけでなく、物語にもレイヤーが増えていくのです。そういうときは次のことも同時に考えるようにしています。それが数秒後に撮ったもう一枚の写真です。

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写真の部屋

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人類全員が写真を撮るような時代。「写真を撮ること」「見ること」についての話をします。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。