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100万円の使い道:写真の部屋

「100万円持っていて、いい写真を撮りたかったら、10万円のカメラを買って、残りの90万円を旅に使うといい」

と思っている。10万円のカメラが100万円のカメラの性能より10倍劣っているなんてことは今の時代ではあり得ないから、最初は10万円のカメラでいい。それよりも重要なのは、旅と書いたけど、それだけじゃなくて「写真を撮るために使えるお金」を十分持っておくことだ。

写真は絵画と違って、そこに存在するモノしか写せない。

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だから、美しいモノ、珍しいモノ、綺麗な人、素晴らしい風景。それらに出会い、撮るために時間とお金を使うことは、性能のいい高級レンズを揃えるより数百倍も写真のできあがりに影響するのだ。

そして、その写真が結果を生んだとしたら次は納得のいく100万円のカメラを買って、より高精度な写真を撮ればいい。その繰り返しだ。とは言うものの、カメラの性能は値段や数字のスペックではない。

ロケに15万円のコンパクトカメラ、30万円のミラーレス、300万円の中判カメラを3台持って行って全部使ったとしても、どのカメラで撮ったかなんていうことは「一番いいカット」を選ぶ時には何も関係ない。

あなたが今持っているカメラでいい。50万円のカメラを買えば写真が良くなると思っているんだったら、その50万円を使ってどこかに行った方がいい。その体験は、すぐに古くなってしまうカメラとは違って、一生心に残るかもしれない価値があると思う。

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写真の部屋

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人類全員が写真を撮るような時代。「写真を撮ること」「見ること」についての話をします。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。