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Anizine

写真家・アートディレクター、ワタナベアニのzine。
¥500 / 月
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2022年8月の記事一覧

5000万円の損:Anizine

8月11日 ミーティングの予定がひとつなくなって一日空いたので東京駅へ。新幹線で山形に遊びに行くことにした。次の列車は15分後の出発だ。なんというナイスタイミング。いつも使っているクレジットカードを別の服のポケットに忘れてきたことにタクシーの中で気づいた。現金はまったく持っていなかったのだが財布にアメックスがあったのでセーフだった。さて新幹線のチケットを買おうと思ったら券売機がカードを受け付けてくれない。タクシーでは使えたのでカードの問題ではなさそうだけど。人がいる窓口は混雑

ワシは初期高齢者:Anizine(無料記事)

内容に則して主語を「ワシ」にしてみた。しっくりくるなあ。冗談はさておき、平林監督のnoteの定期購読マガジンを読んで問題提起に反応すると書き出しが簡単なので「シナジー効果」という大義名分を盾に、横書きで書かせてもらう。 ワシら50代はすでに初期高齢者と言えましょう。お年寄りに対する後期高齢者という崖っぷち再確認じみた言い方は冷酷だとつねづね思っているんですけど、自分の問題となったらマイルドなことは言っていられません。マジと書いて本気と読みながら考えましょう。問題は老後である

"An old camera":Anizine

As I passed through a countryside on the coastline, I remembered one story. I was doing a photo shoot for a magazine on a beach. One of the models took a very old camera out of her bag with great care and said to me. “How can I fix this ca

英語を勉強中:Anizine

毎日英語を勉強しています。何と言うか、もう依存症みたいになっていて、だいたい3時間から5時間は勉強しています。そもそも英語はまったくできなかったので、馬鹿にせずすべてを一からやり直しています。英語の基礎は中学三年間のカリキュラムでほとんどすべてが網羅されているので、これをやり切れば日常生活にはほぼ支障がなくなると思います。 今冷静に感じるのは、これをあの時代の俺が完全に理解することは不可能だったということです。もちろんルールとしての文法は表面的におぼえたとしてもニュアンスは

夏休みの発泡スチロール:Anizine

僕が小学校5年生の夏休み、父親の田舎にひとりで遊びに行くと、リュウちゃんというひとつ年上の男の子がいた。帰る日の前日、夜ご飯を食べて花火をやったあと、「明日の朝、カブトムシを取りに行くから」と言った。行こうよ、ではなく、俺は行くからついて来たいなら来いという感じ。リュウちゃんは僕の友だちの中にはいないタイプで、無口な釣りキチ三平のような男の子だった。 朝の5時前に僕はリュウちゃんに起こされ、寝ぼけていた僕はカブトムシを取りに行く約束をやっと思い出した。山の中に入るから長袖と

知らない人と話す:Anizine

今日乗ったタクシードライバーは30代前半くらいの若い人だったが、ネームプレートに書かれた有効期限が9月3日。これは誕生日の翌月だと知っていたので、「8月3日、あさってが誕生日ですね。おめでとうございます」と話した。その人は「そんなことを言われるのは初めてだ」と言った。お釣りを取っておいてもらい、缶コーヒーでも飲んでくれれば、と言っておいた。サービス業というのは過酷だけど、サービスを受ける側にだってできることはある。 お互いにひとりの人間として接したいのだが、時々まったくやる