海外のアニメーターの賃金は日本の〇倍!
日本のアニメーターの労働環境や報酬が厳しいのは間違いありませんが、一方で海外のアニメーターで報酬が低いという話は聞きません。
それもそのはずで、実際に海外のアニメーターは、それなりにお金をもらっています。
日本総研がまとめた調査を見ると、米国におけるアニメーターの賃金が、日本を大きく上回っていることがわかります。
特に注目すべき点は、第二原画と動画の賃金の高さで、4倍以上の開きがあります。
日本のアニメ業界は、監督などの上位職に関しては、一定の収入が得られるものの、動画マンや第二原画の賃金が著しく低いことが問題になっています。その結果として、若手アニメーターの離職率が高くなり、ノウハウが蓄積されない危機に陥っているのです。
それに対して米国のアニメーターは、動画マンや第二原画でも非常に高い賃金を受け取れています。
では、いったいなぜ米国のアニメーターは高給取りなのでしょうか。その要因として挙げられるのが労働組合の存在です。
米国には1952年に設立されたアニメーション・ギルドと呼ばれる労働組合が存在しており、組合のメンバーであれば、制作会社との間で労使間協定が適用されます。最低賃金が保証されるだけでなく、病欠や年金、健康保険などの社会保障も充実しているそうです。
米国も日本と同様に、フリーランスが大半を占めますが、それでもまともな賃金を受け取れているのは労働組合の存在が非常に大きいです。
そして労働組合のパワーを強めるには、それなりの時間が必要なのも事実です。米国の場合、70年という歴史の中で、労働者のパワーを強めていった背景があります。
そう考えると、労働組合結成は可能な限り早く実施するのが賢明だと言えるでしょう。
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