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ゆらぎについて01

わたしは真っ直ぐに立っているとき、ゆらいでいます。
詩的な意味でなく、物理的に、ゆらいでいます。
ゆらがずに、まっすぐ立つ事は出来ません。
細かく、しかし確実に、ゆらゆらと揺れながら立っています。

ゆれを大きくしていくと、そのうち倒れてしまいます。
ですから、倒れる前に揺れる方向へ一歩踏み出します。

ゆれた方向に一歩足を踏み出し、その踏み出して脚をついた場所で、今度はまっすぐ立ちます。
こうすると、私は一歩移動した状態になります。

これを繰り返します。
ゆらぎ、真っ直ぐの状態が破れ、一歩踏み出し、そこへ行く。
ゆらぎ、真っ直ぐの状態を破り、一歩踏み出し、そこへ行く。
ゆらぎ、真っ直ぐの状態を破り、一歩踏み出し、そこへ行く。

これを繰り返すと、わたしは移動しています。

ゆらぎの破れる方向を前方だけに制御すると、わたしは歩き出します。
ゆらいで、一歩踏み出し、足を出して着地したらそこに重心を持って行き、さらに前方へと重心を移すようにゆらぎ、一歩踏み出す。これを繰り返すと、わたしは歩くのです。

歩くために、わたしはゆらぎます。

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