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間に合わなかったけど、間に合った、unity1weekの話(お題:ちゅう)


まんたあにど です。

unityroomで約3~4か月ごとに開催される一週間ゲームジャムですが、お題「ちゅう」にてゲーム投稿という形で初めて参加したので、その制作記を書いていきたいと思います。

この記事の要約

しがない弱小個人制作者の自己満足でしか書いていない記事ですが、主にこれからunity1weekに参入しようと考えている方向けに、この記事で僕から伝えられることを最初に書きます。いわゆるおせっかいです(宣言)。

・unity1weekはイイぞ。
・いろんな方のゲームを遊ぼう。
・いろんな方の話を聞いて勉強しよう。
・ゲームで何を伝えたいのか、考えておこう。
・一緒に楽しむ気持ちを忘れないようにしよう。

制作前

いつものように、目的と目標をたてました。

目的
・unity1weekに参加する。
・自身の強みや弱みを知る。

目標
・何らかの分野でランキング入りを目指してみる。
・どんな形になっても良いので期間内にゲームを投稿する。
・制作期間の短縮を試みる。

もともとunity1week(以下u1wと同義)への参加は、かねてからの目標でもありました。というのも、多くの方からゲームを遊んでもらえ、かつ感想や評価ももらえる絶好の機会だからです。感想や評価がわかれば、自身のゲームとどうやって向き合っていくかをよりプレイヤー目線で考えることにも繋がりますし、多くの方に遊んでもらえれば、それだけでも一種の広告になります。しかしながら、いつか絶対に投稿しようと思っては、その開発期間の短さにためらって、遊ぶだけ遊んで未投稿終いになることが続いていました。

そこで今回は、遅刻しても未完でも良いからとにかく投稿することを絶対条件にして取り組んでみました。投稿するからにはランキングも意識した物にしたいと思いながら、ゲーム制作に挑みました。

制作期間前

まず、一週間という制作期間の短さを克服するために、ある程度の準備や決定をすることにしました。主に以下の通りです。

・お題に関係なく用意できる素材絵を事前に描く。
・ゲーム性にあまり関係ないプロローグなどの一連を事前に手掛ける。
・自分で用意できない、時間のかかるものは借りる。

今までの自身のゲーム制作を省みる限り、素材絵の用意にかなり多くの時間が割かれていたので、期間中にこれを行うことは不可能と考え、事前に描けるものは描くように心がけました。同時に、物語といった、お題に関係のない部分に関してはゲーム性に関係なくプログラミングまで行えるので、これも進められるだけ進めました。BGMやSEに関しては、ここまで手を付けることは制作期間前の準備を以てしても難しく、そのリターンも他に比べれば少ないことを鑑みて、遠慮なくフリーのものを借りてくることにしました。


…え? 前まで音楽含めて全部作ると言っていたのに、話が違うって?
…状況が違うので。ソレとコレとは話が別なんで。

制作期間中

月曜日

お題が発表されたので、どんなゲームにするかを考えるために、近くの本屋や中古ショップにまで足を運んで、ヒントになると思われる情報を拾っていきました。シミュレーション系は受けが良いだろうと思い、それを念頭に置いた結果、「中継」ものを作ることに決めました。

火曜日、水曜日

どうやって中継をゲームに落とし込むかを考えていました。事前準備で物語を決めてしまっていたため、その整合をつけるために時間がかかりました。いろいろなゲームプレイを見て、『魔導物語』のような3Dダンジョンに、ミニゲームやパズル要素を加えたものにしようと決めました。

木曜日~日曜日

ひたすらゲームの中身を作っていました。素材は予め作り、音楽の問題は借りてくることで解決させ、ゲームの中身はステージ制にすることでコピペを繰り返せば完成できる…。完璧な予定ですね。


やった…。
やったぞ…!
ゲームの制作期間を短くすることにも成功させ…、
ついに…!
俺は…!
念願の…!
unity1weekに…、
参加するのだ…!!!

unity1week当日








間に合いませんでした。
しかも未完で。


どうして…。準備もしたのに…。

一週間どころか三週間の開催期間には間に合わないだろうと思い、どんな形になってでも良いから投稿すると最初から決めていたので、急遽オチを作ってデモ版という体で無理矢理でも投稿することにしました。結果的に、それが功を奏して締め切りから5日後の金曜日にゲームを投稿することができました。

制作後

ゲームを投稿してから、たくさんの感想や評価をもらうことができました。
ありがてぇ…。マジでありがてぇ…。本当にありがとうございます!

なぜ遅刻してしまったのかについて、その考察は後述するとし、先に寄せてもらえた感想・評価を要約してまとめて紹介し、それらについて一つずつ改めてコメントしていきます。

感想

・演出が凝っていて良かった

画面について、シミュレーションのように、なるべく忠実に再現しようと様々な資料を参考にしながら頑張った甲斐がありました。前作(『ミリアVSルイン』)からなるべく取り入れるようにしているアニメーションに関しても、工夫して良かったと思いました。嬉しい限りです。また、制作側としては、力を入れた部分を確かに伝えることもできたようで、ホッとしています。ありがとうございました。

・続編期待しています

頑張ります笑
真面目な話、ほとんどの素材や構想は既に出来上がっているので、年内までに、遅くても次回のu1wまでには完成できるようにします。

・物語、ギャグが面白かった

正直、u1wにおいては蛇足だったかな、と思っていた節が僅かながらでもあったので、このようにおっしゃってもらい、やはり作って良かったと安堵しています。嬉しいです。元々『Undertale』や『魔導物語』のようなノリのゲームを作りたいという気持ちもあってギャグに挑戦しているので、そのギャグも伝わっているようで胸を撫で下ろしています笑

・キャラクターが可愛い、ほっこりした

イラストの上手な方がたくさん居られる中で、このようにおっしゃってもらえるのは大変嬉しいです。オリキャラゲームの根幹に近い部分の一つのクセに、当の本人は絵に自信がなかったので、なお光栄な気持ちです。

もっと好きになってもいいのよ

・雰囲気が良い

画面デザインに関して言えば、色を中心に統一した甲斐がありました。物語に関してでは、キャラクターや世界の設定を考えて、それに合わせて気をつけて作った甲斐がありました。音楽に関しては、このゲームで表現するものに因んだものを選んで良かったと思います。総合的に、表現を統一できて、それが雰囲気としてちゃんと一つの形になって表れているようで、良かったと思います。

評価(2021/9/26時点)

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・楽しさ 3.043

納得の結果だと思います。改めて振り返ると、単調さが抜けきれておらず、他のゲームと比べてどういう点で面白いのか、あるいは楽しいのかが分からない仕上がりになってしまっていると思います。おまけに未完であることが、それをより強めてしまっているようにも思えます。後述する「反省」でも改めて書きますが、次回からは、この点を中心に改善していきたいです。

・絵作り 3.723

先述したように、自分の描く絵について、今まで自信がもてませんでした。今回、比較的高評価をもらうことができて、自分の描く絵の方向性は間違えていなかったのかもしれないと、勇気をもらうことができました。この強みを今後は更に生かしていきたいと思います。また、この結果は、絶えず自分の絵柄と向き合い続けたことによるものだとも勝手ながら思うので、驕ることなく創意工夫を続けていきたいと思います。

・サウンド 3.319

借りてきただけなので、何とも言えません。ただ、サウンド調整ができるかどうかだけでも評価が変わってくる、ということを聞いたので、自分の考えている評価軸とu1wで求められている評価軸に相違があるかもしれない、ということを踏まえて、考察を深めていきたいと思います。あとは自作したいですね。

・操作性 3.277

ゲームルールも含めて、なるべく複雑にならないようにしました。「サウンド」同様に、今の自分が持ちうる情報や知識だけでは、考察するには不足しているので、この場で詳しく言及することは控えたいと思います。強いて言うなら、コンフィグ機能を設けたり、キーボードにも対応できるようにしたりすれば良かったかな、とは思います。

・雰囲気 3.447

絵作り同様に、思った以上に高評価で良かったです。まだ自分の中ではゲームに対する雰囲気が漠然としているので、要素を言語レベルにまで落とし込んで分解し、主にサウンド、演出、絵作りと共に改善点を探っていきたいです。

・斬新さ 3.064

たぶん、一番失敗した部分だと思います。今まで考えたことも無かった部分なので、今回初めて意識してみました。しかし、奇をてらった割には伸びませんでした。個人的に6つの指標の中で一番扱いが難しい部分なのではないかと思います。全く新しいゲームを考えることに重点を置くというより、しばらくは自分なりの斬新さを出していけるようにしたいです。

・総合 3.312

実際に平均を計算してみると想像よりは良かったのですが、本音を隠すことなく言うと、悔しさが残る結果です。もう少しやり方があったのかな、と思います。しかし同時に、今までは好意的な反応しかいただけていなかったので、逆に正直な評価をもらうことができて、初めて自分の実力を正確に把握することができたと思います。そういう意味では、取れ高の大きい、嬉しい結果になったとも考えられます。ようやくゲーム制作が面白くなってくる場面に入ってきたと吹っ切れて、この結果が、プレイヤーに作品を提供していくという、本当の意味でのクリエイターとしての最初の一歩になれるように頑張りたい所存です。

反省

まず、なぜ未完のまま遅刻しての投稿になってしまったのかについて、個人の見解を書きます。

一言で簡単に表すなら、欲張りすぎたからだと思います。

新しくシミュレーション系のゲームにして、そのための企画を練って、しかもなるべく斬新さが出るものにして、演出も取り入れて、飽きが来ないように4種類ぐらいミニゲームを作って、それも難易度別に3つぐらい用意して、3Dダンジョンという新しいことに挑戦して、迷路実装して、それを3ステージぐらい用意して、ストーリー作って、絵描いて、プログラミングして……

書きだすと改めて分かるんですけど、こんな作業量をプロでも何でもない素人の個人が一週間でこなせるわけないんですよね。準備した分を考えても、ゲーム性に関わる部分だけで、一週間で自分ができる能力分の作業量を軽く越えてしまったと思います。

また、欲張りすぎてしまった理由として、そのゲームで追求することを企画しなかったことが挙げられると思っています。後で知ったことなのですが、u1wに以前から参加されている方々の話を聞くと、プレイヤーにゲームを通して何を提供していくかという部分を明確に決めて、それをもとに制作を進めていらっしゃるように思えました。そのほうが、ゲームで実装すベきことや諦めるべきことがはっきりしますし、一週間という短さで魅力を十分に伝えられるゲームを完成させることができるのだろう、と思いました。振り返ってみれば、ただ自分は漠然と、自分の作りたいゲームの完成をいかに間に合わせるか、いかに評価をもらえるか、ということだけを考えて、肝心なゲームの魅力について考察することをおろそかにしていたように思えました。だから、斬新さをわざわざ追求して、ただ受けがいいだろうというだけの理由で意味もなくジャンルを決めて、そのせいでなかなか企画が定まらず、そのくせ無駄にそれに時間を割いた割には、結果的に何が見どころなのかよくわからない、言ってしまえば楽しくないうえに斬新でも何でもない、おまけに未完という形のゲームになってしまったと思います。次回からは企画時点での説得力を意識していきたいと思います。また、それを高いレベルで行えるようにするために、多くの方々の知見を積極的に吸収していきたいと思います。

総括

ゲーム投稿という形での初めての参加となったu1wでしたが、あれもこれも手を出しすぎて未完のままの遅刻投稿という形になってしまいました。取捨選択は意識したつもりでしたが、それがまだまだ甘かったと判断せざるをえません。完成は間に合わず、魅力をうまく伝えることもできず、ランキング入りもできませんでしたが、しかしそれでも、期間内にゲームを投稿するという目的自体は達成できたので、そういう意味では間に合わせることができました。たくさんの感想や評価も頂き、今の自分に足りないものや、第三者目線からの長所を認識することができて、とても有意義な時間を過ごすことができたと思います。改めて、ありがとうございました。以下、良かった点と悪かった点を箇条書きで、まとめます。

良かった点

・ゲームを期間内に投稿することができた。
・客観的な意見を知ることができた。
・演出や物語、絵作りなどが比較的高評価であることが分かった。
・逆に、ゲームとしての楽しさを追求する必要があることが分かった

悪かった点

・期間内に完成が間に合わなかった。
・取捨選択や計画、企画が甘かった。
・ゲームの魅力をうまく伝えられなかった。

今後

箇条書きしてまとめたものに一つずつコメントを付す形で書いていきます。あとで読み返したときに、自分も読みやすくなるので。

・u1wの締め切りを守る

言わずもがなです。遅刻する人が案外多いので感覚が麻痺してしまうのですが、締め切りは守った方が、より多くの方に遊んでもらえたり、逆に多くのゲームを遊べたり出来て、どう考えても得しかないので、次回からは守っていきたいと思います。

・容量に気を付ける

配信者様方の放送を見て知ったのですが、どうやら起動に時間がかかってしまうらしい。致命傷になりかねないので、今後は容量に関しても気を付けていきたいです。

・様々な人の知見を吸収する

幸いにも多くの方々が知見を書いてくださっているので、出来る範囲で貪欲に読んでいきたいです。

ぼくも いつか きょーゆーかいで はっぴょー するんだ

・求められているものを分析し、それに応えられるようにする

まるで志望校の過去問を解くように、とりあえず過去のu1wも振り返っていきたいです。

・ゲームの中身をちゃんと企画する

正直なことを言うと、ゲームの面白さは制作者ではなくプレイヤーが決めるもの、という逃げ口上を今まで作ってきました。これからは他人任せではなく、自分が先導していく気持ちで、面白さについて考えていきたいです。

・unity1weekを盛り上げていく一員になる

今回の参加をきっかけに、ようやくゲーム制作の楽しさが分かってきたようにも思えます。今後も継続的に参加して、もっといろんな方と切磋琢磨していきたいです。

あとがき

まだまだ書けることがあるような気もしますが、最低限書きたいことは書けたので、ここで終わりにしたいと思います。最後まで読んでくださり、ありがとうございます。基本、自己満足で書いている文章ですが、誰かにとっての参考文献として糧になってもらえれば、嬉しい限りです。

最後に改めて、拙作をプレイしてくださった皆様、評価してくれた皆様、感想を寄せていただいた皆様、本当に、ありがとうございました!

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