旅をすること

日々の暮らしの中で、
日常と言う時間の中で、
ちょっとしたスパイスが欲しい時には、
ふっと車のエンジンをかけて、
ひとりでふらっと出かけてしまう。

運転しながら見える景色は、
当たり前の景色だけれど、
そこには全く知らない人たちの日常が、
そこはかとなく流れていて、
それを眺めながら、
非日常な空間にいる自分と向き合う。

旅に目的地はあまり必要ではなくて、
なんとなく西、東、雨が降っていない所、
雪がある所、綺麗な海…
そんなふうに決めて出かけるよ。
人の日常が見えない自然の中に、
一人で佇む事も、流れる川を眺めながら、
自然の中にいる自分と向き合うんだ。

今いる場所の自分だったり、
世の中の自分だったり、
時々ホントの自分がわからなくなる。
そんな時に一人で何処に佇む事で、
自分を自分自身を確認しているんだ。

結局ね…
何処にいたって、
何をしていたって、
どんな立場であっても、
自分を誤魔化さずに、
きちんと自分でいるために、
こんな風に旅に出る。
誰とも繋がらない時間は、
時には必要なんだ。
そんな時、あったかいコーヒーで、
優しいパンで迎えてくれる、
そんなカフェはありがたい存在。
またハンドルを握るまでは、
コーヒーの香りとおいしいパンに、
綺麗な景色にホッとする。
さ、旅を続けよう。
どんどん離れていく距離や、
埋められない時間も、
なんとなくどうでもよくなるよ。

日々の暮らしの中で、
日常と言う時間の中で、
ちょっとしたスパイスが欲しい時には、
ふっと車のエンジンをかけて、
遠くなる、近くなる景色を感じよう。