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140字小説「口は禍の元」

書きかけの原稿を前に途方に暮れる。

読めない。
意味がわからない。
一体何が起きたんだ。

毛を搔き毟って鳴き喚く俺に、猫が言う。
「お望みどおり書いてやるから黙って見てな。」

確かに「お気楽に鳴いてねぇでお前が書いてみろ」って言ったけどよ。
酔っ払いの戯言に長老猫が本気出すこたないだろうよ。

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