見出し画像

140字小説「取扱注意」

ぱりん、ぱりん。
あちこちで硝子の割れる音がします。

人間があまりにモノを粗雑に扱うため、憂えた神様があらゆるものを硝子に変えてしまったのです。

それは一時の荒療治のはずでした。
しかし真っ先に割れてこの世からなくなったのは人間でした。

彼らが最も粗雑に扱っていたのは彼ら自身だったのです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?