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140字小説「星、旅立つ」

宇宙の片隅。
ひとつの星がその生を終えて砕け散った。
微かな煌めきを最後に次々と消える無数の欠片。
その中に喜び勇んで急降下するものがひとつ。

真っ逆さまに落ちていこう。
ずっと憧れていたあの青く輝く美しい地球ほしへ。

ようやく手に入れた自由。
ちいさな星屑はこの瞬間を待ち望んでいた。

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