#14 私と母の戦闘日記
就活したと、嘘をついた一件があってから、母は私を信用しなくなった。
就活について話から、就活について調べたようで、ベンチャーそのものについても批判するようになっていった。
『そもそも、経団連に入っている企業受けてないじゃない!』
そんなことは関係ないのに・・・。
とは言っても、受けてないことは事実である。
しかし、自分の就活のスタイルと性格性を考慮した上で選んでいたのだ。
私はそう思ったが、『逃げてるだけじゃない!』など言いたいことばかり、言われていた。相変わらず、ラインは続いていたが、主張は内定辞退と再就活であった。
私が就職しようとしていた企業は、身元保証書の提出が必要であった。このままでは、身元保証人に親は無理だろうと思い、企業に確認したのだ。
身元保証人は、家族じゃなくてもいいのか、と。
そのことを皮切りに、私は企業に親との現状を話すことになった。
親から、辞退を求められ、再就活を求められていることについて。
この動きが8月の終わり頃であり、9月に突入しようとしていた。
9月になって、母からまた、いつものように連絡が来ていた。
『昨夜、お父さんと話しました。まだ、再就活していないのかと、怒っていました。
明日、辞退の連絡をしてください。
再就活する気がないのであれば、実家に帰って来ませんか?とにかく辞退を。』
そんな内容が、送られて来た。それに対して、
「私は成人ですし、両親の反対は、関係ありません。辞退しない方向で進みます。」
と辞退拒否を伝えた。そうすると、母は、驚くことを私に伝えて来た。
『親の気持ちを騙して、卑怯ですね。
明日、私が会社に電話して辞退させる旨を伝えます。
かなり譲歩して、東京での再就職を提案したのに、裏切りばかりですね。』
私は、まさか、と思った。直接連絡するなど、ありえないことだと思った。
「私が恥ずかしいので、私から話しましょうか?」
『親の意向を子供が納得しないのだから仕方ありません。非常識なのは、百も承知です。
こちらからお願いです。今まで好きなようにさせてきました。今回だけは、私達の願いを聞いてください。』
血の気が引いていくようだった。私は、少し混乱した。なぜ、こんな行動に出ようとするのか、今までを引き換えに今回の決断を意向に沿うようにするというのは、理解ができなかった。
その翌日も、
『あなたが私たちを騙していたから、私が直接連絡するのです。身から出た錆ですよ。』
と私が裏切ったからだ、と念を押し、母は本当に会社にメールしたのだった。
送信後の画面をスクショしてまで、送って来たのを見たときは、呆然とした。『家族に何の相談もなく決めて、事後報告でしたので、お断りが遅くなってしまい、申し訳ありませんが、娘の内定を辞退させて頂きます。』という内容だった。
そして、さらに聞いてみたのだ。もし、その内容が受理できない場合はどうするのか。
認めてもらえない場合は、裁判です。そのために、メールしたのだ、と。
どこまでも浅はかな親だな、としか思えなかった。
私は、他の企業からも内定をいただいていた。しかし、他の企業の内定を辞退し、内定承諾を企業に伝えた後に、親に連絡した。
だから、親が相談して欲しかった、と言うことに関しては、謝るしかないのである。ただ、事前に相談していたとしても、内定をもらっている企業の中での親のリサーチが入って、許可がでた企業を推し進めてくるだけだろうなとしか、思えなかった。そして、私は自分の意思が分からなくなり、親の言う通りの道をいくことが容易に想像できた。
だからこそ、この社会人としての最初の決断くらい、自分で決めたかったのだ。
私にとっては、遅い、”自立”だったのだ。
残念なくらいにめちゃくちゃにされても、私は私の人生を、自分で歩みたかったのだ。
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