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自分の心の殻を知る

昨日聴いた本の中に、「心は形を持たない」という言葉があった。形がないから、外から形を作るのだ、と。なるほど、と思った。

心の形は、殻みたいなものなのかもしれない。それも初めからあるわけではなくて、外側から少しずつつけられていくもの。そうやって形になるのかもしれない。

だから幼い子供ほど、心が柔らかい。まだ殻が薄くて、形があいまい。いろんなものをダイレクトに響かせてしまう。大人になるにつれて、少しずつ殻は分厚くなっていく。殻に包まれる部分が増えていく。

その殻はきっと、いろんなのがあるんだと思う。薄い膜みたいなのとか、柔らかいものとか、色も形も大きさもいろんなものがあると思う。そしてその中には、かたいものや、いびつなもの、とげがあるものもある。

硬い殻は自分を守るけど、同時に自分を閉じ込める。大きさや形を制限して、柔らかい部分を見えなくしてしまう。気づかないうちに、自分の形と大きさを決めてしまう。

どんな殻もきっと、外から与えられたものだと思う。環境だったり、誰かの言葉だったり、好きなものも嫌いなものも全部自分に影響を与える。そして自分の心を形作る殻になる。

自分で自分の心を外側から見るのは結構難しい。自分で与えられる殻を選ぶのも難しい。でも、固まった心でいるのは苦しい。だから、せめて一部でも、柔らかい部分を残しておきたいと思う。

完全に殻に覆われてしまえば、もうその形も大きさも変えることはできない。でも少しでも柔らかいところがあれば変化できる。形はいびつになるかもしれないけど、変わっていくことができる。頑張れば、殻を破ったり抜け出したりもきっとできる。

全部が柔らかいままはきっと無理だ。でも、一部でいいから心に柔らかい部分を持っていたいと思う。どんな形にもなれる、どこまでも大きくなれる部分。必要なら、自分で殻を破れるくらい強い部分。

きれいじゃなくてもいいから、自分が納得できる心でありたいと思う。


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