【書評】 教師のための「ペップトーク」トレーニングブック
心を動かすスピーチ
世の中には、人の心を動かすスピーチが存在します。
代表的な例は、キング牧師のI have a dream(私には夢がある)のスピーチです。
スピーチの中で、試合前の選手や大事なプレゼン前の部下に送られる短い言葉をペップトークと呼びます。
ペップトークは、緊張状態にある人の勇気を奮い立たせる力があります。
ペップトークで有名なのは、立命館大学アメリカンフットボール部監督の古橋由一郎氏の以下のものだと思います。
どうですか?
部員でない私たちにも、勇気が出るペップトークではないでしょうか?
今回はそんなペップトークを学校教育に取り入れる入門書をご紹介します。
教師のための「ペップトーク」トレーニングBOOK
ペップトークの特徴
ペップトークと呼ぶことができるスピーチには特徴があります。
①ポジティブである
②相手目線である
③ゴールへの短くわかりやすい
④その気にさせる
というものです。
私を含めて、多くの方が経験したスピーチはこの4つの特徴とは逆のものではなかったでしょうか?
①ネガティブである
②相手のため(風)である
③ゴールを無視した長ったらしい
④人のやる気をそぐ
本書では、このようなスピーチを「ペップ」でなく「プッペ」トークと呼んでいます。
ペップトークのつくり方
本書では、ペップトークのテンプレートが示されています。
ペップトークには、4ステップがあるのです。
その4ステップは
①事実を受け入れる【受容】
相手の状況を受け入れるとともに、感情も受け止め、共感する。
②とらえ方変換【承認】
置かれた事実の見方を変えて、感情をプラス方向に向かわせる。
③してほしい変換【行動】
プラスのイメージ化ができるよう、してほしい行動を伝える。
④背中のひと押し【激励】
心に火をつけたり、安心感を与えたりする言葉で送り出す。
学校で使えるペップトークの具体例
例えば、提出物がなかなか出せない生徒に対して、以下のようなペップトークができると思います。
【受容】「家に帰ってからやることがいっぱいあるんだね。」
【承認】「家での生活を今よりよくするチャンスだよ。」
【行動】「家に帰ったら、中身はそのままでクリアファイルごとお母さんに 渡してみよう。」
【激励】「毎日1分、先生との約束の時間をちょうだい!」
ペップトークはスポーツのみならず、学校の様々な場面で活用することができます。
ペップトーク入門書として、とてもわかりやすい一冊です。
読んでみてはいかがでしょうか?
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