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ぼくらはみんな

台風が過ぎ去った後のぬるくて大きな風のかたまり その間を縫ってウォーキングを再開した

どこかに避難していたのであろう虫たちが一斉にあちこちから顔を出していた カエルやらトカゲやらハチやらアリやら 

無数の小さな生き物たちとすれ違うたびに、ぼくらはみんな生きている〜の歌が脳内リピートし始めた

手のひらを太陽に 子どものころに習った歌だ 今この環境下で改めて歌詞を噛み締めてみるとずんっと沁みた 

今日も無事に日が暮れる 

そんなしみじみとした老境の気分になって家に帰ろうとした時、何かがワンピースの胸元から飛び込んだきた

ぎゃっと叫んで、瞬時に服をバタバタはためかせたが何も出てこなかった 

その後異物感もまるでなかったので忘れ去っていたのだが、先程風呂に入ろうとワンピースを脱ぎ捨てたと同時にぴょーんっと出てきた 

黒光りした思ってる以上に飛ぶ虫って えええもしや 妄想が先行しまいまたもやぎゃっとなった

恐る恐る飛び去った洗濯機横を覗いてみると、大きめのコオロギだった

ぼくらはみんな生きている あっちからしたらこちらが恐怖よねと驚きすぎたことを恥た巨人のナターシャ そのこをそっと窓の外へ逃した

夏の雄叫びと冷や汗で今日も元気です  






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夏の思い出

くすっとふふっとなれるような日記を、西から東、東から西へと毎日(ほぼ)やりとりしています  本日もぜひ少しの時間、のほほんしてってください かるえ&なたーしゃ