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ある1日、青い集い

電車の揺れは何故だか眠気を誘う
眠れずにいた数時間を取り戻せるほどで
なくとも眠れたことは大きい

深い地下鉄の森から地上に上がると
湿度の高さに思わず声が漏れる

それでも会場が見えると気持ちも足取りも
軽くなるのが分かる
運良くチケットが取れて良かった



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そう、ブルーピリオド展に出かけたのだ
開催初日というのが何とも嬉しい

『ブルーピリオド』とは
山口つばささんによる漫画

人付き合いも勉強もそつなくこなしながら
何をやっても空虚感を感じる主人公の矢口 八虎
ある日偶然見かけた1枚の絵をきっかけに
絵を描くことの楽しさに目覚めて美大入学を
目指すことに
予備校や入学試験での苦悩、東京藝術大学の学生として美術を学んでいく姿を描いた青春群像劇

写真撮影OKということでたくさん撮ったけれど
これから見に行かれる方もいらっしゃると思うので
内容はひみつ

ストーリーのなかで出てきた絵画は
美大生の方が描いておられて、その原画が
展示されたりしている

ストーリーはもちろん、登場人物たちの
素敵な台詞にいつも励まされる

『あなたが青く見えるなら、りんごもうさぎも
青くていいんだよ』

そして、この台詞

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そう、私はずっとずっと劣等感に苛まれて
生きてきた

誰かの決めた評価だったり、
自分自身が勝手に決めた自分自身の価値

だけど、負けてたまるかと思いながら
何度も何度も立ち上がってきた(つもり)

それでも立ち止まるし、やめそうになる

それは強いことでも、弱いことでもないし
それは弱いことでもあるし、強いことでもある
そんな簡単なことじゃないからもがくんだ

そんなことを改めて確認した



帰り道
電車を待っていると、同じようにグッズを
持っている人たちを何人も見かける

知らない人たちだらけの街のなかに
私と同じものを好きなひとがたくさんいる

きっと、まだ話したことがない人たちのなかに
とても仲良くなれる人がいるのだろうな

人は怖くて苦手だなあと思うけれど
つながっていきたいという気持ちは
一生ずっと変わらないと思うな


同じ1日のいくつかのこと

夜中から朝になるまで(A part)

そして、朝がきた(B part)

たんなるにっき(その38)C part

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