立ち止まって考える

流れるニュースが
他人事になりかけた
休日の午後

浮かべてたノーマル
と想像よりも縮まって
元通りのようだ
違うのはマスクくらい

イヤフォンをして
マスクをして
眩しい陽射しに
目を閉じる
まるでサリンジャーだな

欲しい調味料を買うため
だけに外に出て
突拍子もないことを想起する

見上げれば雲の流れ
二葉亭四迷を思い出す
センスのある名前だなあ
また、突拍子もないことを考える

川渡る橋の上は
少しだけ空気が冷たくて
それだけで外に出て良かったと思う

遠くにキリンのような
建設機械がいくつも見える
瞬間何だろうと思うけれど
高い建造物は近くに見えても
いざ行こうとすると遠い

その昔、スカイツリー
割と近いのねと歩き出したら
歩けど歩けど辿り着けず
ゆうに2時間は歩いたのを
思い出した

探してた調味料を買って
そのまま帰るのもなあと思い
ファストフード店でひと休み

店員さんに『ひとつでいいですか』
と聞かれ、分かりやすく頷きながら
『はい』と言っているのに
3回も聞き直される
ビニールのカーテンとマスクが
邪魔をする
これもニューノーマルのひとつ
かなと思う

それにしても人が多い
人口が減ったわけじゃないから
至極当然のことなのだけど
どんな感覚も次第に慣れていく
ということなのだろう

外出することの是非なんて
私には判断がつかない
そもそも『不要な外出』という
ものが、どんな基準か曖昧
なのだから

立ち止まって考える
考えるために立ち止まる

向き合っているけれど
向き合えてない
自分自身も目標も
見失っている
せっかく生きているのに
楽しめていない

だから
立ち止まる
止まることは怖いけれど

自分の推進力と
自分がそれで目指すべきゴールに
疑問をおぼえたから
誰かに巻き込まれていく
ことで探してみたい
受け身という意味ではなくて
違う方法を取り入れる

昨日、頭の中を流れたことを
単に並べてみた