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an.d
2018年6月16日 16:35
梅雨の季節。緑の山は雨に濡れ、その色と匂いをさらに深いものにする。何億枚もの葉、何万本もの枝、何千本もの幹。同じに見える樹々も、大きさ、厚さ、表面の感触で全て異なる。その全てのドラムの上に水滴は落ち、十人十色の音色を奏でる。鳥のさえずりは主旋律を奏でる弦楽器。そしてそこに響きわたる僕の足音。これはいわば、山をハッとさせる緊張を生む、金管楽器に違いない。梅雨の山。