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日米のキッズ育成プランの違い

私は日本生まれ日本育ちでしたが、アメリカの教育カリキュラムを間近で見て、わかったことがあります。

そもそも育成したい人材像が違っている

この一言に尽きます。
日本は先進国で教育の質が悪いという国ではありませんので、どっちが優れているとかいう話ではなくて、
日本で生まれ育った人材に、アメリカ人が強い領域で勝つのは難しいですし、その逆もしかりで日本人だからこそアメリカの人たちにはないものが高いレベルで保有することができると実感します。

アメリカは起業家育成の教育

少し飛躍した表現をしましたが、カリキュラムを素直に受けていくと組織に属するための教育というよりは、自分が何をしたいのか、そのためには何をしなければならないのかを考えさせる教育をしています。いわゆる課題解決です。

育成方針の違い
アメリカ
アイディアや個人の意見をとりあえず多く出し合う
自分の意見や何かの内容を要約する訓練が多く、効果的に伝えるということを徹底して指導している
自分はこれが好きだ、できるといった何かを見つけて言えることが高く評価される。
日本
和を乱さない規律を守った行動をとるように指導する
平均的に比較的高いレベルのことができる教育を等しく与えているため、突出したスキルよりも全体と同じ行動をとれることに対して評価が高い。
課題解決ではなく、正解があるものをみちびく能力を育成する。

若干日本のあり方を前時代的に切り取っていますが、アメリカにいると、まだこの感覚が強く残っているように思えてしまいます。
アメリカは課題解決能力の育成に本当に力を入れていますが、日本は基礎学問を教育している節が強いです。
そのため、ビジネス色が強いファイナンスはアメリカ人は強いですが、数学色が強いものは日本人だけではありませんがアジア人が多いです。

大切なのは方向性

しつこいようですが、大前提として、個々の能力は様々ですし日本人だから日本の教育が絶対なわけではありません。
でも、私が知っている範囲ですとコンピュータサイエンスの領域はアジア人が強いです。

アメリカ教育におけるビジネス的課題解決能力が日本人に強みとして備わってなかったとして、それはその能力が強い人たちにしていただければいいわけです。だからこそプロジェクトマネージャーという職種が存在しているわけです。
プロジェクト管理はスケジュール管理ではないので、多様な意見をまとめて、発生した問題に対する情報を整理して解決に導かなければなりません。
だからこそその道のスペシャリストがいます。
従いまして、課題解決が育たないと嘆く必要はないです。それよりも今土台がある理数の領域の強みを強化することに方向性を定めていくべきだと思います。

最もしてはいけないのは、あっちもこっちも手を付けて中途半端になりすぎることです。

できれば国にもこのあたり割り切ってやっていってほしいところですが、ちょっと迷走気味でしょうか…

子どもの方向性は好きから始まる

子どもの能力、得意を伸ばすことに必要なのは子どもの好きを見つけてあげることです。結局それに勝るものはないですよね。
そしてそれは勉強面だけではなくて、別にアートでもスポーツでもいいと思いますが、実はこのことを親ではなく子どもが自分で実感することが非常に重要だったりします。
それが課題解決能力なのか、コンピュータサイエンスやモノづくりだろうが、それは方向性の話なだけですので、重要なのはそこではありません。

アメリカの教育でこれは取り入れてもいいのではないかというのが、アイデンティティ教育です。
自分の好きなこと、大事なもの、得意なもの、その逆で嫌いなところなどを知ることを学校でもしています。
スクールカウンセラーもいますが、悩みがあるときや迷ったときに頼れる存在ですが、結局自分を知るということを目指して接しているようです。

他には、我が家の娘のスポーツの事例があります。
最初は小さな好き、なんとなくいいなーぐらいから始まって、ちょっと手を付けてみました。
そうすると、つまづくポイントが出てくるので、何に躓いているのかなと見て、ちょっとヒントを出してみましたが、やっぱりできませんでした。だから、また違った視点でヒントを出してみました。
そんな試行錯誤をしていると、成功することができました。苦労した分できなかったときに「できた感覚」をつかむ結果となりました。

これがいわゆる成功体験ですが、子どもの好きだという気持ちにつながっていくことがあります。

つまり、日本の教育で強化すべき点はあるとは思いますが、変えなければいけないのは、子どもが自分で何が好きかを認識するという能力だけではないでしょうか。

それでは、ゆるゆるブログはアメブロを是非ご覧ください。
また次回をお楽しみに!
最新記事はバイリンガル子育てについてです!


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