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【映画感想】ソロモンの偽証

宮部みゆきの同名大長編作(文庫で6冊)を映画化。前後編で約5時間。時間があるときに前後編まとめて見ようと以前から狙っていた作品。

中学生がある事件をきっかけに…というジュブナイル展開ですが、クラスメイト・先生・親…思った以上にボリュームある関わり合いが前編では描かれ、後編では学校内裁判という場でその真相が…。
という展開なのですが、前編の新鮮なテンションから後編はなんだかテンションダウンしてしまう印象。
中学生キャストは全国オーディションで集まった原石たち(実際メインキャストの子たちの名演といったら…!)、そして周りを固めるベテラン豪華な大人キャスト達。それがどんどこ出てきて謎も深まって絆も深まってきてみたいな展開なのだから、前編が熱いのはまぁそうだろうなですよ。事件は起きてしまうしね。
で、謎解きパートの後半となると、新鮮味が薄れてしまったキャストの力は大きなプラスにはならず、もともと超スッキリ!になるわけがない題材なので、段々中学生日記的な道徳ノリに…。
確かに、学校内裁判はキャッチーだし、そこに向かう中学生たちの青春と旅立ちみたいなものは良いのでしょうけれど、大風呂敷広げて回収それだけ?みたいに思っちゃう。さわかやに校庭を歩いて帰るだけじゃあ物足りないんだよ。だって道徳の時間を見に来たわけじゃないのよ、エンタメおばちゃんだから。そーゆーのいらないの。
あれだけエンタメ狙った(狙ってないのか?そんなわけないよね?)カタルシスを見せながら、奥まで踏みこまないところが多いのだから、そりゃモヤるよね…泣いてりゃいいわけでもないよ。
確かに、思春期って白黒つかないよねモヤモヤしてるよね、というのも分かるけれども、それを表現したいとかでもなかったんじゃないのかな?と思うわけです。

なんだか、前編が良くてキャストも素晴らしかっただけに残念な気持ちが先行してしまう…。これ、原作だとスッキリさせてくれるのかな?

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