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企業がYouTubeチャンネルをやるべき理由と理解すべきデメリットとは

この記事では企業YouTubeチャンネルの活用事例や、メリット/デメリットについてわかりやすく、解説していきたいと思います。

この記事を最後までご覧頂いた方は、企業のYouTubeチャンネルの本当の使い方を理解し、怖い一面をちょっと知ることになるかもしれません…

また、弊社では企業YouTubeチャンネルの開設から運用からキャスティングまでサポートさせて頂いておりますので、そちらについてもご相談を受け付けております。

それでは早速本題に入っていきましょう。

1.YouTubeをなぜ今やるべきなのか?

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結論から言ってしまうと、理由はこの3つ。
・Googleで検索する時代は終わった
・コロナの影響による生活様式の急激な変化
・ファンを作る時代に変化した

今若年層を中心に検索行動がかなり多様化してきており、TwitterやInstagramなどのSNS内でトレンドなどは検索するというような動きがここ2、3年で急激に増加してきております。

その中で特に今注目したいのがYouTubeというSNSになります。

実は、YouTubeってただの動画サイトではなく、1つの検索エンジンなんです。
検索エンジンって聞くと皆さんがよくイメージされるのは、「Google」や「Yahoo」だったりすると思います。
でも最近では、何か調べたりする時にGoogleなどではなくYouTube内で検索される方が圧倒的に増えてきている事実を皆さんはご存知でしょうか?

もちろんキーワードによっても異なる部分はありますが、料理やメイクなど
ハウツーコンテンツを中心にGoogleを超える勢いでYouTube内で検索されてるんですよね。
え!信じられない!という声も多いと思いますので、ここで実際の参考データを見ていきましょう。

「唐揚げ レシピ」と検索した時の検索ボリュームのデータになります。
(※検索回数に関しては、「KeywordTool」を利用。)

▼Googleでの検索結果

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▼YouTubeでの検索結果

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参考元:関口拓人(たくぽん) 

このデータを比較してみるとYouTubeの検索ボリュームの方がGoogleに比べて、4倍以上多いことがわかりますね。

このようにユーザーの検索行動はかなり多様化してきており、今まで通り
のサイトのSEO対策も限界がきているのもまた事実です。

さらに、今回のコロナの影響もあり、YouTubeの利用ユーザーも年齢層関係なく増加傾向にあります。
今後は、YouTubeチャンネルを持つ=自社サイトを持つぐらい、チャンネルを持つのが当たり前の時代になってくるのかと思います。

YouTubeの効果的な戦略として、下記の図のようにYouTubeがオウンドメディア 戦略のHubとなっており、
ここで形成したファンをサイトやLPなどに流し込む時代に変化してきています。

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参考元:https://tabletjp.com/itsecret092/

YouTubeを使う本質は、単なる動画のSNSではなく、貴社のコアなファンを形成するための動画プラットフォームになります。

この本質を理解できてないと、100%YouTubeで成功することは不可能です。
特に企業の公式チャンネルとしてCM映像を置くだけとか、広告で再生数を作っているチャンネルは間違いなく成長しません。

詳細は次にご紹介するよくある失敗例をご覧ください。

2.企業チャンネルでよくある失敗例3選

悩む男性

最近YouTubeを始める企業が増えている中で最も多い、失敗しがちな例を解説していきたいと思います。

1つ目 PR動画やCM映像を置いてしまう
このパターン非常に多いです!
ただ、そもそもYouTubeチャンネルを育てる目的がなく、その場で見てもらえればOKというのであれば全然問題ないです。

冒頭でもお話しした通り、YouTubeは1つの巨大な検索エンジンになってきています。

その中で、YouTube上で新規顧客の開拓やファンを形成したいと思った時、PR映像やCM映像を並べてる、いわゆる「企業公式チャンネル」ではYouTube内での流入はほとんど発生せず、コアなファンもつく可能性は0に近いです。

それはなぜかというと、YouTubeはYouTubeの世界観や独自のアルゴリズムがあるからです。

皆さんは、YouTubeをみている時おすすめ動画や関連動画に企業のPR映像などでてきたりした経験はありますでしょうか?

おそらくほとんどの方がないと思います。
それが答えなんです。

企業のPR映像の場合、基本的には「WEB広告を使う」か「サイトからの流入」の2択で再生数を稼ぐしかありません。

なぜならアルゴリズム上露出がされないからなんです。

YouTubeは動画のサムネイルのCTR(クリック率)や平均試聴時間や動画の総再生時間をみて、露出を広げるかどうか判断していきます。

それぞれの指標が評価され、チャンネルパワーが溜まったタイミングで多くの方への露出が増加します。

ここで皆さんに問題です。
YouTube広告を使って100万回も再生されていて総再生時間も多い動画は露出が増加すると思いますか?

答えは、露出はそこまで変化しません。
なぜかというと、YouTubeは非常に頭が良く広告からの総再生時間や視聴回数はカウントしないようにしてるのです。

つまり、広告で稼いだ成果はYouTube上ではほとんど意味がありません。
YouTubeを伸ばしてビジネスを加速させるには、ユーザーファーストの考えが重要で、YouTubeにくるユーザーが好みそうな企画や編集を理解する必要があります。

実際に下記の2つのチャンネルをご覧ください。

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いかがでしょうか?
これはどちらも企業公式チャンネルにもかかわらず再生数が全然違うと思いませんか?
YouTubeではこのように下の画像のようなチャンネルの方が伸びやすい傾向にあります。

2つ目 専任の担当者がいない
YouTubeをやられていて、企業の中で専任の担当者の方がいるケースは非常に稀です。
しかし、チャンネルの評価を上げるアルゴリズムも非常に複雑だったり、コンテンツもできれば高頻度でアップしようとすると、やらなければいけないことがたくさんあります。

ざっくりだけでも、下記のような業務が毎週発生してきます。

・競合リサーチ
・トレンドリサーチ
・流入分析
・コンテンツ分析
・YouTube SEO
・サムネイル作成/改善
・企画立案
・撮影
・編集
・台本制作
・撮影準備(ロケ地手配や備品準備)
・ディレクション

いかがでしょうか?相当大変だと思いませんか?
本気でYouTubeをやろうとするとここまでの作業を真剣に取り組む必要がでてきます。

なかなか社内リソースだけでは足りない場合は、一部分を外注するなどして定期的に動画をUPしていける仕組みを構築する必要があります。

3つ目 コンセプトの一貫性がない
この失敗例も非常に多いです。
コンセプトはチャンネルの土台となるとても重要なポイントなので、これから始める方も、今チャンネルを運用していてうまくいってないと感じている方も、是非見直してください。

あまりよくない例として、料理のチャンネルにドッキリとかおもちゃのレビュー動画があるなど、コンセプトとずれた動画が並んでいるものがあげられます。
この場合、コンセプトと関係ない動画があることで、チャンネル登録してもらいにくくなります。(料理に興味があり、動画を見ているのに、おもちゃのレビューがあったら、飛ばしたくなりますよね。)

加えて、意図しないユーザー(不純物)が紛れ込んでしまい、
YouTubeのアルゴリズムを混乱させてしまい、チャンネル自体が伸びなくなってしまいます。

これを弊社は「死海」と呼んでおります。
一見大丈夫そうに見えても、深くみていくと機能していない死んだチャンネルという表現です。

また、コンセプトを決める際は「料理」というざっくりな決め方よりも
「日本料理専門」「手作りパン専門」「朝食専門」などコンセプトは絞り込んだ方がいいです。
どんなビジネスでもそうですが、ビックキーワードの領域は既にシェアを取られていることが多く、初動から伸びなかったり、こけてしまうケースが多いからです。
YouTubeチャンネルの運営は経営と同じとよく例えられますが、
本当にその通りで、しっかりペルソナやコンセプトやKPIを決めて運用していかなければまちがいなく勝つことはできません。

ジャンルを広くするのは、チャンネルにファンがつき、あなたの動画なら見たいと思ってくれる人たちが増えてからにしましょう。

3.企業チャンネルを作るメリット

それでは、企業チャンネルをやるメリットは一体何なのでしょう。
ここ、あまり実感がない方が多いのではないでしょうか?
実は下記のようなメリットがあるのです。

自社ブランドのコアなファンを獲得できる
YouTubeは非常にエンゲージメントが高い傾向があり、コメントやいいねなどユーザーとのコミュニケーションを行うことができます。
また、顔出し広報や社長自らMCとして出演していくことで、そのMCにファンがつけばユーザーから好印象を持ってもらうことも可能です。

企業とユーザーの関係性をここまで強くできるのもYouTubeの1つの特徴となります。

自社プロダクトの理解を深めることができる
テキストに比べて動画は情報量を圧倒的に多く伝えることができ、自社プロダクトや経営者や自社の理解を深めさせるのにかなり効果的です。

ただ、あまり自社プロダクトの営業感を出してしまうとユーザーから嫌われる傾向が強いので、営業コンテンツは全体の2割程度、ファンを形成するコンテンツ8割程度の比率が理想と言われています。

そして、自社プロダクトの理解が深まるということから、実は、YouTubeは採用にも効果的です。
経営者や自社への理解度を深めることで採用ツールとしても使えるので、入社後のミスマッチを削減したりすることも役立つでしょう。

自社サイトやイベントサイトへの誘導も可能
YouTubeでは、動画内にカードを使ってウェブサイトのURLを貼ったり
概要欄と呼ばれる動画の下に表示される説明欄にURLを貼ることができるため、動画をみたユーザーを自社サイトに誘導することが可能となります。

チャンネルが成長してくればWEB広告が不要になるほどの効果が期待でき、24時間営業活動してくれる営業マンのような存在となるかもしれません。

広告収入だけでなく新しい売上を創出可能
下記の画像をご覧ください。

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こちらは、株式会社divの代表取締役を務める真子就有さんこと、マコなり社長さんがYouTubeチャンネルで起こした広告効果になります。

「売切れ」「Amazon1位」「増刷」…などなど、大きな影響をユーザーに与えてるいることが伺えます。

YouTubeは再生回数に応じてもらえる広告収入だけではなく、チャンネルやMCにコアなファンをつけることで、1つの広告媒体としても機能するようになります。

もし、チャンネルが伸びれば他の企業の商品を紹介してその分の宣伝料をいただくこともできます。

4.企業チャンネルを作るデメリット

メリット部分を紹介してきましたが、次はデメリット部分を紹介していきたいと思います。

企業チャンネルの場合効果が出始めるまでにかかる様々なコスト(人件費・時間・制作費等々)が掛かかります。

動画の編集は想像以上に時間がかかるものであり、一定の投稿頻度をキープするには、毎日編集に追われることも珍しくありません。
編集や撮影のスキルを持った専任の編集者も場合によっては必要になります。

ただ、コストは工夫次第です。
例えば、動画を制作する上で撮影機材や編集機材などが必要になってきます。こちらは撮影機材だけレンタルを利用してコストを削減することも可能です。

そして、効果が出るまでには時間がかかります
企業チャンネルの効果が出るには最短でも8~12ヶ月はかかり、途中でリタイアしてしまう企業が多いです。
数カ月で効果を出した事例もありますが、150本ほどコンテンツを制作したり、YouTuberとコラボしたりなど、初期投資はある程度発生してきます。

最初のうちは投資と同じで赤字になる可能性が高いビジネスですが、長期的に見れば資産となっていくコンテンツになりますので継続していくことで最終的に大きな利益を手に入れる可能性があります。

「継続は力なり」という言葉がありますが、まさにこの言葉がぴったり似合います。

華やかに編集された動画が並ぶYouTubeですが、裏には、コストだけではなく、地道な努力と続ける根気強さという壁が存在しているのです。

デメリットまとめ
・継続していくことが難しい
・人件費や制作費などのコストがおおきい
・チャンネルを開設してから効果が出るまでに時間がかかる
・編集や撮影などの専門知識や担当者の手配が必要

5.企業チャンネル事例5選

1.マコなり社長(株式会社div)

こちら先ほどもご紹介した、社長自らがインフルエンサーとしての影響力も発揮しているチャンネルになります。
実は今でこそここままで登録者がいますが、開始当初は全然登録者もおらず、半年後からYoutubeのアルゴリズムが働き、急速に伸びたチャンネルになります。

また、マコなり社長のコンテンツはビジネスマンなら必見で、僕もよく見ているイチオシのチャンネルです。

2.ボンボンTV(株式会社講談社)

200万人以上いる、企業としては最大級のチャンネルです。
こちらはUUUMと組んで運営しているチャンネルになっており、止まることを知らないくらい勢いがあるチャンネルになります。

このチャンネルのようにMCにインフルエンサーを起用した企業チャンネルは、初動からチャンネルの伸びを加速させることができるため、非常に有効な手法になります。

また、チャンネルも運営してから既に3〜4年ほど運営しているチャンネルで、まさに継続は力なりという言葉を体現しているようなチャンネルになります。

実はこのチャンネルが講談社のチャンネルと知っている人は少ないです。
このような見せ方が本当のYoTubeの本当の活用方法であり、株式会社〇〇チャンネルとかは成功しずらいのが現状です。

あくまでYouTubeにはYouTubeの世界観があり、そこをどれだけ理解しているかが、成功の可否に大きく左右されます。

3.年収チャンネル(StockSun株式会社)

水着の女性がゲストとしているのが特徴的なこのチャンネル。
本当にマーケティングやブランディングがうまい!
ゲストとして有名な方を呼んだりしており、チャンネルの伸びがすさまじいです。
こちらのチャンネルの場合、ビジネスマンが視聴者に多く、本業のWEBマーケティングやコンサルに誘導させたりと、様々なマネタイズ手法をとっている企業チャンネルとして参考になります。

4.マネーの亀(野村證券株式会社)

こちらもUUUMのYouTuberをMCに起用したチャンネルで、投資やお金の勉強がテーマのチャンネルとなっております。

瀬戸さんや虫眼鏡さんなど、皆さんも1度は見たことがあると思います。
ぱっと見、まさかこのチャンネルを野村証券が運営しているなんて想像もつかないですよね。

大物を起用しているのに対して再生数は若干少ない傾向にあり、有名な人を起用すればチャンネルが伸びるわけではないことを証明してくれています。

どのコンテンツが伸びていて、どのコンテンツが伸びてないかなど研究すると、失敗要因や成功要因が見えやすい非常に参考になるチャンネルの1つです。

5.ハードオフ筑後店ハードオフ久留米国分店(株式会社ありがとうサービス)

これはもはや嫉妬してしまう程「天才」です。(笑)
特に有名なインフルエンサーを使っているわけではなく、単純に店員さんの個性がうまくYouTubeとリンクした成功事例になります。
ただのジャンク品を紹介するのではなく、ジャンク品を使って演奏するという、常識破りの発想がYouTubeで成功する上では必要な考え方になります。

特に予算をかけずらい中小企業はこのチャンネルを参考にするのが1番いいと思います。
企業チャンネルの効果的なやり方の模範回答とも呼べるおすすめのチャンネルになります。

6.終わりに

いかがでしたでしょうか?
YouTubeを始めるメリットだけでなく、正直にコストと根気がいるという、ちょっと怖いデメリットまで説明させていただきました。

日々YouTubeは参入者が増加傾向にあり既に戦国時代に突入しております。
少しでも迷っている方は競合が増える前にすぐ始めることをお勧めいたします。

弊社では企業チャンネルの立ち上げから、動画コンテンツの制作や分析やコンサルまでワンストップでサービスをご提供させていただいておりますで、お気軽にご相談ください。


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