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夏の怪談より怖い、数字のホラー。

ニュースキャスターが言う。

「浜松では41.1度でした。危険な暑さです」

「全国で今日のコロナ新規感染者数は645人

「4~6月期GDP、年率27.8%減 戦後最悪」

街頭インタビューに答える人。

「ほんと暑いです」 

「満員電車が怖いですね」 

「これから先が不安ですね」

数字のホラーだ。
怪談話でもするような
低いトーンのナレーションで
繰り返し、繰り返し、流される催眠術。

これを一日中テレビの前で見続けていたら
私でも若年性認知症になるかもしれない。
もう止めてあげて、と言いたくなる。

コロナと暑さで外出もできず。
お盆に子供や孫にも会えず。

テレビしか拠り所がなく、
まるで座敷牢のような生活を余儀なくしている
高齢者の方々はどのくらいいるんだろう。

操作の難しいPC やスマホじゃなく、
扱い慣れたテレビ画面とテレビのリモコンを使って、高齢者の方が外の世界と繋がれるようになるといいのに。

テレビ画面を通じて、やりがいを感じられるような、自分が誰かの役に立っているという、
生き甲斐を感じられるような道具になればいいのに。

おじいちゃん、おばあちゃんのリモートワーク。

私の母も高齢で、実家で一人暮らしをしている。

日舞を教えていて、84歳になった今でもお弟子さんに稽古をしている。

毎年夏祭りのシーズンには、
町内の子供たちに、盆踊りの振り付けを教えたりして忙しいのだが。

今年の夏は、ひ孫たちに浴衣を縫ったり
子供や孫達に、せっせと野菜を送ったりしている。

もっともっと、送って貰おうと思っている。





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