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空港で野宿:大丈夫、アルミシートがあるじゃないか。

前回は、シーツ生地の軽量寝袋をご紹介しました。今回は、快適な睡眠をサポートする優れもの、断熱クッション入りアルミシートをご紹介します。

しかし実は、このアルミシートの優先順位はあまり高くありません。薄手で100gもしない重量でかさばらず、負担にもなりませんが、それでもリュックサック内部の容積を取ります。

東南アジア、タイやマレーシア、あるいはベトナムといったバックパッカー旅行がしやすい国々では、格安ホステルに投宿する場合であっても、相応に清潔で、空港や鉄道での移動も比較的スムーズですので、個人的な旅行ではこのシートを活用することはありませんでした。

では、いつこの断熱アルミシートが役に立ったのか、それはインド極限バックパッカー旅行と、香港国際空港入り口付近にある、植物植のえ込みのある休憩スペースで一晩夜を明かしたときです。いずれもコロナ発生以前のことで、国際線は正常に運行していた時代のことです。

インドではカルカッタ国際空港に夜中の午前2時に到着。多くのインド人や旅行者がするように、朝まで空港内で夜を明かしました。そのとき、このアルミシートを敷いて、建物内の床で寝袋にくるまって寝ました。

土足で歩く床は汚いので、手持ちのキッチンペーパー数枚を重ねて、それをトイレで水に濡らし、洗剤をつけて寝ようとする床の表面をよく拭きます。

キッチンペーパーは真っ黒になるのですが、二回拭くとかなり綺麗になっていることがわかります。畳1畳ほどスペースをそのように清めたのち、このアルミシートを敷いて寝ました。驚くほど快眠できました。

またインドのホステルでもこのアルミシートを敷いて寝ました。それは、ベッドマットがやや臭かったからです。シーツは清潔なのですが、マット自体は人の汗を吸って臭くなったのでしょう。またナンキン虫、ダニなどの害虫に刺されないようにと思ったからです。このおかげで、一度も変な虫に刺されることなく、旅することができたのでした。

香港国際空港の入り口にある、植物の植え込みのある休憩スペースでは、多くの人が、日中ひとときの憩いを満喫されておられます。しかし、夜もふけ日付をまたぐような時間帯になると、閑散とした静かな空間となります。

国際空港ですので24時間セキュリティも万全で、お手洗いもすぐ横にあり、便利です。空調もバッチリです。ただ問題は、人工大理石長いベンチが、硬く冷たいということです。

これは、災害時のサバイバル術で言われていることなのですが、野宿して寝るときに、一枚ダンボールを地面や床に敷き、就寝時に体温が地面に吸収されないようにすることが肝要だそうです。地面は際限なく体温を奪うからです。

東南アジアより過酷な国や地域に旅行をするときには、このアルミシートを準備しておけば、大変助かる場面があります。備えあれば憂いなしと言います。ご参考までに。

追伸:(あまり大きな声では言えませんが、アルミシートは100円ショップでも買えます。薄手でカサばりません。品質も問題なく海外旅行で使用できます。)

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