(無料)優駿牝馬(オークス)2020考察~舞台・傾向・出走馬評価~

・舞台画像1

解説
ホームストレッチからスタートし約400m後に1角に入る。長距離なこともありスローペースから最後の直線で瞬発力勝負のレースになりやすい。また、大回りの周回コースということもあり距離ロスの少ない内枠が有利である。
3歳下かつ優駿牝馬に出走している馬で好走している産駒はディープインパクト(勝率17%,複勝率38%)、エピファネイア(勝率13%,複勝率50%)、オルフェーヴル(勝率11%,複勝率41%)である。

Point
展開→スローからの瞬発力勝負
枠→内枠
産駒→ディープインパクト、エピファネイア、オルフェーヴル

・傾向画像2

解説
紐荒れはするが一番人気及び二番人気の信用度は非常に高いレースである。脚質は2017年のソウルスターリングを除き、差し・追い込み脚質かつ上がり最速を出した馬が勝っていることから分かるようにオークスでも瞬発力勝負になりやすい。
産駒では瞬発力勝負になりやすいことからディープインパクト産駒が圧倒的で母系にはNorthen Dancer系の血が入っていることが好ましい。特に母父クロフネが3年連続で馬券になっていることに注目だ。
前走では桜花賞の直行組、トライアルのフローラステークス組、忘れな草賞の勝馬が好走している。

Point
脚質→差し・追い込み
血統→父ディープインパクト、母父Northen Dancer系(特に母父クロフネ)
前走→桜花賞、フローラステークス、忘れな草賞(勝馬)

・出走馬画像3

・買い要素消し要素

1枠1番 デゼル
・買い要素
父ディープインパクトの中で特に瞬発力のある馬であること。前走のトライアルであるスイートピーステークスでは上がり3Fを32.5秒のタイムをマークし大外一気の強い競馬をした。スイートピーステークスの鞍上も今回と同じレーン騎手であることもプラス評価である。また、レーン騎手はこの条件では勝率14%、複勝圏内率43%の数字を持っている。
・消し要素
スイートピーステークスでは大外一気を決めた強い競馬をしたが開催を進めるにつれて前残りの馬場になっていった春の東京競馬場で馬場の恩恵を受けにくく、今回も同様の競馬をして届くかどうか。
今回逃げ馬のスマイルカナはハイペースで逃げるような馬なので、流れるような競馬の展開になった場合、脚が溜まらずに自慢の末脚を発揮できない可能性がある。

1枠2番 クラヴァシュドール
・買い要素
崩れることのない堅実な走りができる。2走目のサウジアラビアロイヤルカップで皐月賞2着のサリオスに0.2秒差と高速馬場適性があり、そのポテンシャルの高さも出走メンバー随一である。また、前走の桜花賞でも不利を受けながらの重馬場4着という実績からも馬場が渋っても十分に走れることは証明済み。
鞍上のデムーロ騎手もこの条件は勝率21%、複勝率46%という高い数字を持っていることもあり高評価である。
・消し要素
父ハーツクライがこの条件で勝率7%、複勝率13%と成績不振である。母系にNorthen Dancerの血が入っていること、3年前にデムーロ騎手がアドマイヤミヤビでハーツクライ産駒を3着に持ってきているのでそれをどこまで評価するかを判断するかがこの馬の評価の分かれ目である。

2枠3番 アブレイズ
・買い要素
管理している池江泰寿調教師はこの条件で複勝圏内率33%の数字を持っている。
前目で競馬をする馬なので前残り傾向の強い今の東京競馬場の馬場と合っていることもあり、当日の馬場によっては残る可能性がある。
・消し要素
ここまで勝利してきた馬が強くない。新馬で勝利したコンフィテーロは現在未勝利、フラワーカップで勝利したレッドルレーヴはトライアルレースのフローラステークスで3番人気を背負いながらも1着と0.8秒差の7着である。
鞍上の藤井騎手は一度も東京芝2400m戦に乗ったことがないため、コースの特徴を掴んでいないこともマイナス評価である。

2枠4番 デアリングタクト
・買い要素
父エピファネイアの3歳馬以下の成績は上記の舞台の解説にも書いている通り勝率13%,複勝率50%という数字を持っている。前走の桜花賞の勝馬でもあり一頭だけ桁外れの末脚を使って勝利している。
スローペースでもハイペースでも勝利しており、展開に左右されない競馬ができることもこの馬の強みである。
・消し要素
初の距離延長、初の長距離輸送。鞍上の松山騎手も3歳馬以下でこの条件のレースに乗った場合、複勝率0%と相性が悪い。ここ最近前残りが顕著な東京競馬場に対して後ろからの競馬をする馬なので馬場の恩恵を受けにくくあっさりと負ける可能性もある。当日の馬場を見て判断すべき馬である。

3枠5番 ホウオウピースフル
・買い要素
父オルフェーヴルの3歳馬以下の成績は上記の舞台の解説にも書いている通り勝率11%,複勝率41%という数字を持っている。また、前走フローラステークス組は好走しやすく、この馬もそれに該当している。脚質も先行なので現在の東京競馬場の前残り馬場の恩恵を受けることができる。
・消し要素
鞍上の内田騎手は3歳馬以下でこの条件に騎乗したときの成績が勝率3%複勝率9%と非常に買いにくい騎手である。また、木曜日になるまで鞍上が決まっていなかったこともあり、陣営の本気度が見えない。

3枠6番 リアアメリア
・買い要素
スローの瞬発力勝負になるのであればチャンスあり。
・消し要素
逃げ馬のスマイルカナは流れるペースで逃げる馬なので瞬発力勝負の展開になるのは望み薄。阪神JFや桜花賞を見る限り上積みはないか。

4枠7番 ウインマイティー
・買い要素
前走忘れな草賞の勝ち馬はオークスで好走する可能性がある。父ゴールドシップはこの条件で好走するオルフェーヴル産駒と似た血統なので血統的にもここで好走する可能性は有る。また、母系(母母)がNorthen Dancer系の馬なので血統的には評価できる。
スマイルカナが流れるペースで逃げるのでスタミナを問われるレースになる可能性が高いこともあり展開は向きそうである。
・消し要素
この馬の実績を見ると上がりのかかる馬場でしか勝っておらず、ここまでの6戦で上がり最速は34.8秒しか出せていない。

4枠8番 スマイルカナ
・買い要素
唯一の逃げ馬なので楽逃げが可能かつ今の東京競馬場は前残り馬場なのでそのまま残る可能性がある。直近3年は桜花賞直行組かつ桜花賞3着馬が馬券にも絡んでいるのでローテーション的にも○。
・消し要素
逃げられなかった場合脆い。エイシンヒカリの姪に当たるので2400mは長いか。

5枠9番 インターミッション
・買い要素
長距離輸送をせずレースに出走した場合、馬券を外していない。
・消し要素
能力が足りていない。後方が有利な展開になっても他馬の方が瞬発力が勝っているため、馬券内に入るのは厳しいか。

5枠10番 ミヤマザクラ
・買い要素
兄のポポカテペトル、ボスジラの実績を見る限り距離適性○。ただ、馬がずぶいため良馬場よりも渋った馬場の方がよい。
藤原英昭厩舎は近5年で3歳以下の馬をこの条件で出走させた場合、勝率14%、複勝率43%という高い数字を持っている。
・消し要素
鞍上の武騎手は近5年で3歳以下の馬でこの条件に騎乗した場合、複勝率0%なので買えない。

6枠11番 リリーピュアハート
・買い要素
父ディープインパクト×母父Northen Dancer系はオークスと相性のいい血統である。
母父Northen Dancer系ではあるが母父がGalileoと欧州血統なので良馬場よりも渋った馬場で買った方が○。
鞍上の福永騎手とはオークスと同条件であるゆりかもめ賞で勝っている実績もあるため、鞍上との相性は抜群である。
また、ミヤマザクラと同厩舎の藤原英昭厩舎なので厩舎面での相性はいい。
・消し要素
能力不足か。ここまでスローペースでしか競馬をしてこなかったこともあり、スマイルカナが流れるペースで逃げた場合、競馬に参加すらできず負ける可能性も十分にある。

6枠12番 マジックキャッスル
・買い要素
距離延長○。クイーンステークス後のインタビューで鞍上だったフォーリー騎手が「この馬にとって1600mは短い。距離を延長した方がよい」とコメントを残している。
・消し要素
クイーンステークスでミヤマザクラに負けている。ミヤマザクラも距離延長した方が本来の能力を出し切れるのでこの2頭で能力比較した場合ミヤマザクラにも勝てない可能性が大きい。

7枠13番 ウーマンズハート
・買い要素
直線の長い左回りの新潟で上がり32秒台を出していることから瞬発力があることは証明済み。近3走は右回りの阪神で凡走と考えるとここで巻き返せるチャンスは大いにある。
母父はNorthen Dancer系の血であることもプラス評価。
・消し要素
クラヴァシュドールの時も記載しているが、父ハーツクライは3歳以下のこの条件では勝率7%、複勝率13%と成績不振である。また、末脚は一級品である者の、現在の東京競馬場が前残り馬場の傾向であり馬場とミスマッチ。当日の馬場を見て判断すべき馬である。

7枠14番 フィオリキアリ
・買い要素
いろいろ探しましたけど見つかりませんでした。来たらごめんなさい。
・消し要素
能力不足。距離も長い。

7枠15番 チェーンオブラブ
・買い要素
鞍上の石橋騎手の3歳馬以下のこの条件の成績が勝率14%、複勝率43%と高い数字を持っている。
関西に長期輸送をしていない時の成績は安定している。
・消し要素
他の有力馬と比べて瞬発力含め能力が劣っている。

8枠16番 ウインマリリン
・買い要素
前走フローラステークス勝ち馬。前走フローラステークスの勝ち馬は近5年でも2頭馬券に絡んできており好走傾向と合致している。現在の東京競馬場は前残り馬場傾向もあり、その恩恵を受けやすい。実際にフローラステークスでは前目に付けて抜け出しで勝利しているのでここでも好走する可能性は十分にある。
・消し要素
フローラステークスでは詰まったホウオウピースフルに最後詰め寄られクビ差という成績を見ると2400mは長いか。
また、横山武史騎手が騎乗停止になったため急遽鞍上横山典弘騎手に変更された。
横山典弘騎手の3歳馬以下のこの条件の成績は勝率11%、複勝率11%とピンかパーであり非常に買いづらい成績である。

8枠17番 マルターズディオサ
・買い要素
出走メンバーでも潜在能力は高いものを持っている。桜花賞では重馬場に苦しまされ最後力尽きてしまった。先行競馬を得意としているので今の東京競馬場の前残り馬場の恩恵を受けることができる。また、先行勢でも上がりの脚を使える方なので好走する可能性は十分にある。
・消し要素
鞍上の田辺騎手は3歳馬以下のこの条件の成績は勝率9%、複勝率17%と非常に信頼度が低く買いづらい。

8枠18番 サンクテュエール
・買い要素
出生レースであるシンザン記念の勝ち馬であることから潜在能力は高い。
前走の桜花賞は重馬場で成績を落としてしまっているが、良馬場で走ったときは(2,1,0,0)と堅実な走りを続けている。
鞍上のルメール騎手は3歳馬以下のこの条件の成績では勝率32%、複勝率62%非常に高い数字を持っているのでここでも好走する可能性は十分にある。
・消し要素
成績からすると馬場が渋ると凡走する可能性あり。今週は天気が崩れておりどこまで馬場が回復するのかが好走する一つの鍵となる。出走時の馬場次第で思い切って切るのも悪くない。

・その他

全頭評価は馬の能力及び適性と騎手・厩舎の舞台適性を前提として書いています。騎手と厩舎の相性や所属先(美浦・栗東)及び枠による有利不利までは考慮していません。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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