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イエメンコーヒーが飲みたくなったので…

今日は朝から勉強するぞモードにしたくて、コーヒーをいれようと思い立つ。大好きなチャイティーもいいけど昨日飲んだしなー、と勉強道具を整えながら考えていたら、ふっと「そういえばイエメンコーヒー美味しかったよね」と思い出した。

半年前にイギリスで参加したワークショップで期間中、隣に座ってた現地在住のフランス人女性が毎日何かしら手作りのスィーツを持ってきてくれる人で、ある朝、大きな魔法瓶を持ってきて私に「イエメンコーヒー作ってきたの。飲まない?」と言ってきた。珍しい物好きな私は、「頂きます!」とマグカップをグイッと差し出し、人生初のイエメンコーヒーを飲んでみた。口の中に軽くピリピリと生姜の刺激とスパイスの香り。「カルダモン入ってるよね?」と聞くと、彼女はニッコリ頷いた。そう、チャイの様な香りと味。チャイもそうだけど、砂糖がシッカリ入っているからスパイスの味が引き立って美味しい。こんな美味しいコーヒーの飲み方があったのか、と感動したのだった。

家に戻ってからすぐに、コーヒー粉の中にシナモンパウダーとカルダモンの粒を潰した物を入れてドリップしてみたものの、あの彼女のコーヒーにはならなくて、ガッカリしてそれから忘れてしまっていた。そして、今日、無性にあのコーヒーが飲みたい。どうやったら再現できるかすごく気になる。が、そこまで今日は暇ではない…でも、ここで妥協して普通のコーヒーをいれて飲んだら、今日一日気分がダダ下がりな気がしてググってしまった。

日本語で「イエメンコーヒー」と入れて検索して出てくるのはイエメン産のコーヒー豆の話が多い。ちょっと読んでみると「おお〜!そうだったのか❣️」と思わず本来の目的を忘れて脱線しそうになる程、イエメンのコーヒーネタは面白そうだ。検索結果をざっと見渡して、自分の欲しい情報は無さそうだ、と見切りをつけ、英語で検索すると出てくるイエメンコーヒーの入れ方☕️。一応、アラブ人っぽい名前の人が書いている物を2、3読んでみて分かった事は…

あのイエメンコーヒーは「Qishr」という名で呼ばれるイエメンの伝統的なホットドリンク。元々は、コーヒーの外皮(?)というか殻(?)というかコーヒー豆を取った後の残りの部分を乾燥させた物と生姜、シナモンなどのスパイスを使って作る飲み物らしい。コーヒー豆を取った後の残り部分を有効活用するなんて、スゴくいいじゃない!しかも、コーヒー豆じゃないので、カフェイン低めで、来客をもてなす時、家族団欒のひとときに、食後の消化を助ける飲み物としてもよく飲まれているとか。最近はコーヒー殻より手に入りやすいコーヒーの粉を使っていれるQishrのほうが主流で、欧米ではQishrはGinger CoffeeとかSpiced Ginger Coffeeといった名前で知られているらしい。

イエメンコーヒーの入れ方は?                      材料(全て欧米計量器ベース)                     水 1 カップ                          砂糖 小さじ(tsp)4                            コーヒー粉(エスプレッソ用の細かいものがベスト)小さじ(tsp)6                 おろし生姜 小さじ(tsp)1 1/2                                                                             お好みで:シナモン小さじ(tsp)1/2        カルダモン 一粒                                                                  

入れ方                                                                                                                       ①小鍋に材料を全て入れる                                                                              ②  火にかけて沸騰させる。沸騰したら火から降ろす             ③沸騰したコーヒーのフツフツが収まったら、また、火にかけて沸騰させる。そしてまた火からおろして同じ事を最低3回する

そして、自分で早速、実験タイム。エスプレッソ用の細かい挽きのコーヒー粉ではなく、家にあった粉でシナモンとカルダモン入りで挑戦。     

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沸騰と火からおろして休ませる事3回。マグカップに茶漉しで入れてイエメンコーヒー完成!ちなみに、コーヒー粉を使って煮る方法はアラブの砂漠の遊牧民べドゥインがやる方法らしい。チマチマとコーヒーをこしている時に「どう考えても水を極力使わないベドウィンは茶漉し使わないよな…」と自分にツッコミ入れてた。次回は少し沈殿させてからカップに注ごう。

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見た目、フツーのコーヒー、でも、味は… あのコーヒーの味がやっと再現された!美味しい!勉強もしないで(泣)やってよかった!この後の1時間は気分も頭もスッキリで集中できたしよかったよかった。

イエメンコーヒー、簡単に言うと、インドチャイのコーヒー版。沸騰させて火から外しておちつかせて、を3回以上やらないといけないのはちょっと手間かな、と思うけど、材料一度に投入して沸騰させるだけだから、チャイより簡単な気がする。チャイが好きでコーヒーが飲める人は絶対気にいると思う。

コーヒーの乾燥殻が手に入らないかなぁ、一度、本当のQishr試してみたいなぁ。

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