応援メッセージ_01

【ラブレター from インフルエンサー#14(最終回)】「咲と言うお花は、小さな島で咲き、眺める人たちに何かを伝えてくれる花です。」(榊英雄さん/俳優・映画監督)

「アナキド」プロジェクト・クラウドファンディング実施にあたって、各界のインフルエンサーのみなさまに応援メッセージという名のラブレターをいただいてきた本連載【ラブレター from インフルエンサー】も今回で最終回です。

いままで、多くの方々にラブレターをいただき、また多くの方々に数々のラブレターを読んでいただいたかと思います。
ラブレターをいただいたみなさま、読んで下さったみなさまにこころより御礼申し上げます。

さて、クラウドファンディングも残すところあと1日になりました。
これまで、わたしたちに割と近しいみなさまからラブレターをいただいてきましたが、最終回の今回は特別インフルエンサー、数々の映画・ドラマで活躍されている俳優で映画監督でもある榊英雄さんです。

榊さんとわたしたちの出会いは3年ほど前、わたしたちが五島列島・福江島に住んでいた頃まで遡ります。
なにを隠そう、榊さんは五島列島・福江島ご出身。
郷里を愛する榊さんは毎年決まって福江島に帰省されるのですが、その時たまたまわたしたちが働いていたカフェにごはんを食べに来られたのが初めての出会いでした。

テレ朝系の特撮ヒーロードラマ『特命戦隊ゴーバスターズ』(2012〜2013)を観ていた咲が「どこかでみたことある……」と榊さんを紹介された時に、「黒木司令官だ!」と喜んで握手してもらったことをよく覚えています。
初めてお会いした榊さんはとても気さくで、嫌な顔ひとつせずにわたしたちに笑顔で接して下さいました。

それからというもの、数々の邦画に出ておられる榊さんは、わたしたちがたまたま鑑賞した『嫌われ松子の一生』や『blank13』といった作品に偶然出演しておられ、その度に「あ!榊さんだ!」とわたしたちは二人で大喜びしました。
それ以来、榊さんはわたしたちにとって、とても親近感のある役者さんになりました。

時は流れ、時々榊さんが帰省しておられる時にスーパーでお見かけしたり、わたしたちの主催したイベントでお声掛けさせていただいたりしたのですが、結局実際にお会いしてお話する機会はたったその一度きりしかありませんでした。

しかし、わたしたちが五島を去ることになったとき、榊さんから思いがけない優しさをいただいたのです。

わたしたちが五島を去ることになった経緯を、咲がSNSでポストしたところ、榊さんはそれをシェアして下さり、以下のようなコメントを添えて下さいました。

五島福江に関わるものとして、シェアします。
大事なことです。
島に人が、根付かねば、先はない。

カフェ店員として、一度だけお会いしてご挨拶しただけだったわたしたちですが、その後の活動を密かに知って下さり、そして陰ながら応援していただいていたということを、その時初めて知りました。
わたしたちからすれば、スクリーンの世界で活躍される榊さん、ただご出身の福江島で活動させていただいただけの縁かもしれません。
にもかかわらず、遠く東の地からわたしたちを見守り、励まし、ねぎらって下さったのです。

わたしたちは甚く感動し、少し残念な去り際になったかもしれないと思っていた気持ちが一気に晴れたことをいまでもよく思い出します。
榊さんのあの一言がなければ、わたしたちは二度と五島には帰りたくないと思っていたかもしれませんし、いまでも五島でできた多くの友人たちとやりとりをしていなかったかもしれないのです。
そう思うと、本当に榊さんのような存在がわたしたちのような流浪の存在を支えて下さっているということを実感します。それからというもの、わたしたちは榊さんを俳優として、表現者として、なにより人格者として尊敬しております。

今回、無理を承知で榊さんに応援メッセージをご依頼したところ、二つ返事で引き受けて下さいました。
あまりに快諾して下さったので、いま思えば失礼だったのですが、わたしたちはむしろお返事が来ないかもしれないことを予想していました。
なんて言ったって、榊英雄さんです。
数々の作品に出演し、現在も映画監督として作品を撮影されている最中、お忙しい中、時間的制約がかなり限られた中でのご依頼だったので、断られて当然だと覚悟はしていました。
しかし、榊さんは約束通り、心のこもった素晴らしいラブレターを送って下さいました。
なによりもわたしたちが嬉しかったのは、今回榊さんからいただいたラブレターには咲に対する想いが溢れ出ていたことです。

わたしたちのこの「アナーキー・イン・ザ・ドーナッツ」というプロジェクトは名前の通り、みくの思想が色濃く出ている印象ですが、実はみくにとってはこのプロジェクトの最も重要な要素は美術家である咲だと思っています。
そのみくの真意を知ってか知らずか、榊さんは咲という存在の重要性を深く理解し、とても詩的にうまく表現して下さいました。
ただでさえ貰えるだけで嬉しいラブレターですが、その言葉のひとつひとつがわたしたちを喜ばせ、力を与えてくれるようでした。
では、これが今回で最後のラブレターとなります。
榊さんからいただいた、感涙もののラブレター、ぜひじっくりお読み下さいませ。

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五島は、私の故郷です。
その西の果ての小さな島でお会いしたのが、永橋咲さんでした。
開花したばかりの、お花の様な存在で、キラキラしてました。
島に表現活動を根付かせるべく色々なイベントをしていた最中、突然に可憐なお花は、島風に乗って去って行きました。
寂しく感じていた最中に、また風が吹いて、お知らせをくれました。
なんとそのお花さんは、相棒^_^とともに尾道にある小さな島に降り立ち、また新たな試みを、始めるそうです。
愛は、神は、細部に宿るように咲と言うお花は、小さな島で咲き、眺める人たちに何かを伝えてくれる花です。
愛も希望も絶望も生も死も。
空は、広いです。
空を眺めながら、永橋咲さんの新たな活動を楽しみしてます。
空を眺め、風を感じ、花を愛でる皆様、応援ご支援を何卒宜しくお願い致します!

<profile>
榊英雄(さかき・ひでお)
1970年、長崎県五島市生まれ。1995年、PFFスカラシップ作品として古厩智之が監督した『この窓は君のもの』の主演で俳優デビュー。下積み時代を送る中、98年に自主映画『“R”unch Time』を監督する。北村龍平監督の『VERSUS』(00)の準主役に抜てきされ、『ALIVE アライヴ』(02)では主演を務める。その後『あずみ』(03)、『北の零年』(04)、『楽園 流されて』(05)、『ナイト・トーキョー・デイ』(09・スペイン映画・イザベル・コイシェ監督作品)などに出演。俳優として活動する一方で、07年に『GROW 愚郎』(桐谷健太主演)で商業映画を初監督。『ぼくのおばあちゃん』(出演:菅井きん、岡本健一)(08)に続く『誘拐ラプソディー』(出演:高橋克典、林遼威)(09)で第20回日本映画批評家大賞の新人監督賞を受賞。12年には特撮ドラマ『特命戦隊ゴーバスターズ』で司令官役を演じ、劇場版3作品にも出演。その後、ジョージ秋山の漫画『捨てがたき人々』(出演:大森南朋、三輪ひとみ、美保純)や、過激すぎる内容から電子書籍として自費出版された小説『木屋町DARUMA』(出演:遠藤憲一、三浦誠己)の実写映画化でメガホンをとる。その他監督作品としては、『アリーキャット』、『生きる街』、NHKドラマ『満願』シリーズがある。また、監督を務めたテレビ東京ドラマ『ミリオンジョー』、NHKドラマ『決してマネしないでください』が間も無く放送。

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