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チームじゃなくてファミリー〜anagonの日記 4/7〜

はじめに

今日はとうとうトルヒーヨでの軟禁生活最後の日でした。
11人での28日間の生活、本当にたくさんのことを学んで、たくさんのことを知って、たくさんの楽しいことをして、たくさんの幸せを感じました。
あとはみんながちゃんと無事に日本に帰れるように、しっかり最後までみんなをサポートしていきたいと思います。


①今日思ったこと

1.お昼ご飯作った

ちょっと朝にイラっとしてしまったことがあって、せかせかご飯を作ってしまいました。
ぬーん、申し訳なかった。みんなに対して怒ってたわけではなかったのに、空気を悪くしてしまった・・・。

2.ママからなんか表彰式みたいなのをやってもらった

明日の移動の際に、もし軍隊から何か言われてトラブった時に自分たちがペルーにリスペクトを持っていて、ペルーで活動するNPOとしてペルー人から感謝されうる日本人として見られるために、ペルー国旗とかをママから表彰される動画を見せた方がいいとのことで、なんかママから表彰されました。
説明されてる時は、なんだかそこまでやる?って感じだったんですけど、そのあと実際に国旗とか渡されたり、なんかでかいママの手作りと思われる勲章みたいなのを渡された時に、単純にママからの愛を感じられて、悪くないなって思いました。

3.鍋パした

くれはが持ってきていた鍋の素を全部使って、前日買っておいたキャベツとかもやしをぶち込んで鍋を食べました。そしてインカコーラも買っておいたので、インカコーラパーティも。あとはケーキも食べました。余った食材を全力で消費していくスタイルでした。
ちょっと午前中とか空気が悪かったから、みんなで楽しくご飯食べられてよかった。

4.トーキングサークルした

トーキングサークルというのはインディアンの話し合いで用いられるやり方で、真ん中にある棒などの何かものをとった人のみが発言ができ、それ以外の人はただ聞くだけで、話終わったら「ホウ」と言い、他の人も「ホウ」と返して、ものを真ん中に戻してというのを繰り返す方法です。

ホウという言葉には、あなたのことを尊重しますという意味が込められているのだとか。
これをLES WORLDのワークショップではよく最後などにしていて、今日はやりました。とてもいい時間になりました。
辛い過去を話してくれた人、胸の内を話してくれた人、今の幸せを語ってくれた人。
最後にはみんながハグしあって、全然ハグの時間が終わらなくて。
そのあとケーキ食べて。幸せってこれだよなあって感じでした。


②今日思ったこと

1.刺激と反応の間に思考を挟もうって話

これは7つの習慣って本のなかにも書いてあったやつなんですけど、人は何か刺激が与えられた時に、思考を挟まずにすぐに反応してしまいがちだなあと思います。

例えばひどい言葉をかけられたら、すぐに言い返したりキレたり。
自分に不都合なことをされて、すぐに怒ったり。
逆も然りで、嬉しいことがあったらすぐに喜んだり。

嬉しいことはまあいいんですけど、何か自分が怒るとかキレるとか言い返すみたいな反応をしてしまいそうな刺激を受けた際には、一旦思考を挟んだ方が良くて
「なんで相手はそんなことを言うんだろう」
「どういう意図でこんなことをしてるんだろう」
「どう返すのが一番ウィンウィンになるだろう」
これをちゃんと思考するのが、難しいけど大事だなあと思います。

実際今日は、朝に個人的には不愉快なことを言われて、久々にカッチーンときてしまって、うまく思考を挟めなかったから、掃除したりご飯作りながら、反省しておりました。

怒ることは悪いことじゃないし、何か理不尽なことを言われたりされた時にはちゃんと怒るべきだと思います。ただすぐに反射的に起こるのではなくて、向こうの意思、自分の意思を明確にして、それをきちんと伝える。その怒りをしっかりと伝えると言うことが大事だと思います。

なかなか難しくて、自分もできないことが多いけれど、頑張ってイライラを長続きさせたり、不毛なぶつかりを避けて生きていくためにも、思考を挟んでうまくやっていきたいなあと思います。


2.チームっていうよりもうファミリーだなって話

もともとLES WORLDは10日間で子ども達とアート作品を作るというソーシャルアートプロジェクトをするチームで動くわけですが、
今回の僕がリーダーをしたペルーBチームはもはやワークショップもないし、28日間拘束されるし、みんなでアクティビティとか自分たちでワークショップする場所と、生活する場所が一緒で、空間が常に一緒だったりと、本当に人間関係がギクシャクして当たり前のような環境でした

もちろん、全く人間関係が悪くなることがなかったということはないけれど、最終的には普通ならありえないくらいにみんなが居心地良くあれて、今まで自分が参加してきたどのワークショップよりも「愛してる」という言葉が飛び交い、頻繁にハグがあちこちでされてるような、とにかく愛に満ちた空間でした。

何かプロジェクトをする時は、みんながそこに向かって動いているので、ここでの人間関係はプロジェクトを成り立たせる上で必要な良好な関係性が求められます。つまり良いチームとして動けるような良い人間関係が求められるということです。

一方で、今回はもともと子ども達とアートを作り上げることを目的としてきたのに、それができなくなって、そんなにまだ仲良くもなっていない人たちと、同じ空間で先の見えない共同生活を強いられるという、

目的も失い、不安が蔓延しそうな空間において、どう良い人間関係を求めていくかが大事になりました。

つまり、ここで求められる良い人間関係は共同生活を成り立たせる上で必要な関係性でした。

プロジェクトを軸として動く際に必要な人間関係は良いチームとして動けるような人間関係であるのに対し、
共同生活を営むという基盤をもとにした際に必要な人間関係は、良い家族として動けるような人間関係
です。

だから今までとは全く違う、というより構築が難しい人間関係が求められていました。
そこで共通の達成するプロジェクトがなくなった段階で、このメンバーでの最優先事項を「ワークショップの成功」から、「居心地よくあれる空間の創造」へと変えました。

これが最終的にはできて、みんなが家族になりました
きっとこのメンバーならこれから一緒に生活することになっても(軟禁生活ではなくてね)、仲良くやれると思います。

それくらいいい空間になりました。

みんなが自分とみんなの居心地を考えて、働きかけ、愛でつながったからこそ作れた空間だと思います。世界のどこよりも「愛してる」という言葉が飛び交った場所だったと思います。

みんな愛してるよ。

みんなで無事に日本に帰ろう。


終わりに

もうね、書き出すと長くなっちゃうから、これくらいにしておきます。
でもとりあえず28日間本当にありがとう。
そしてケリーママ、本当にたくさん助けてくれて、楽しませてくれて、安心できる場所を与えてくれてありがとう。
来年日本で一緒に桜を見れる日を楽しみにしています。

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