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もし本当に宇宙にオーダーできるなら

「スピリチュアル系」の話は好き嫌いが顕著に分かれるジャンルのひとつだ。けれどいったいどの話がスピリチュアル系に属するのだろう。理解があいまいだからわたしは否定も肯定もできない。
宇宙がどうのとかワンネスとかいう話になってくると「ああ、はいはい」と聞き流しモードに入ってしまう。でも、スピリチュアルと関連の深い瞑想はほぼ毎日おこなっている。

わたしにとってはその話がスピリチュアル系に属するか否かはどうでもよくて、うさんくさいかどうかが否定と肯定の分かれ目だ。宇宙の話はだいたい「うさんくさい」に分類される。

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最近、わたしのもとに舞い込んでくる案件はチャレンジングなものが多い。今持っているスキルや今までの経験から1、2歩はみ出ているような。がんばればできそうにみえる、絶妙なレベルの話がコロコロ転がってくる。
できそうにみえるからお引き受けするけれども、100mではなく1,000mを全力ダッシュするぐらいの体力と気合いが必要になる。
今そういう案件を複数抱えていて、気力と体力を消耗する打ち合わせが増え、頭も毎日パンク状態だ。上がった息を落ち着ける暇さえなく、ひぃひぃはぁはぁいっている。

…という状況なんですよね。
とビジネスの師匠に報告したら、「それはあなたが『無理な状況をください』と宇宙にオーダーしているかもしれないね」と返ってきた。

いつもなら、宇宙の話=うさんくさい話として聞き流し処理にまわってしまうが、この日は妙に引っかかった。
わたしは今この無理な状況を望んでいるのだろうか、望んでいないのだろうか。
どうしてこんなに難しい案件ばかり…と辟易する一方で、フリーランスとして一皮むけるためには必要なステップだと思うから望んでいないともいいきれない。…人生ってどうして「適度」がないのかしら。

宇宙へのオーダーはどうでもよくて、自分で自分の首を絞めつづけているともいえるこの状況を望んでいるかもしれない自分に、背筋がヒヤッとした。
自分のキャパや実力、ポテンシャルを過信していないか。無理がたたって仕事を休む羽目になったら、各方面に迷惑がかかる。
急に不安で、心細くなってきた。

そんな矢先、今日もまた1件、難しげにみえる問い合わせがやってきた。
わたし、本当に大丈夫か。

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フリーランスになってから、「これでよい」と思えたときなど一瞬もない。もちろんフリーランスになりたての頃と、3年前と、1年前と、今とでは、悩みの内容はぜんぜん違う。悩みの内容だけをみればだいぶ進歩していると感じられる。けれども、どんなにもがいてもずっと溺れかけの状況なのは変わっていない。

この先きっと、もうすこし流れが穏やかになるか、岸にたどり着くのだろうとの希望を抱いて濁流を下ってきたが、ひょっとしてこの先はブラックホールにでも突入してしまうのではないか。

とはいっても目の前の仕事は責任を持って完遂させる必要がある。目先の収入にはならない自己投資も、方向が間違っているとは思えない。
自分を過信するのは危ういが、自分を信じていなければあっという間に濁流に呑まれることになるだろう。

…やっぱりわたしは「溺れさせてください」とはオーダーしたくない。
なんとか「泳いでいる」といえる程度の体勢で濁流をくだっていきたい。
本当に宇宙にオーダーできるのなら、「泳げる現実」を納品していただきたい。それならわたし、もうちょっと楽しくがんばれそう。



今日も読んでくれてありがとうございます。
今あなたはどんな状況に置かれていますか?それはあなたが望んだものでしょうか?

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